半坪ビオトープの日記

2013-01-01から1年間の記事一覧

姿見の池

チングルマのお花畑の間に、ところどころピンク色の小花が群生して大株となっている。 よく見ると、エゾノツガザクラとアオノツガザクラの交雑種である、コエゾツガザクラ(Phyllodoce caerulea f. yesoensis)である。大雪山では、これら3種の中で最も多く…

姿見散策コース

第二展望台へのショートコースを左に分けて、右の道を進む。 大雪山は、古くはアイヌ語で、「ヌタクカムシュッペ(川の廻りくねった奥に立つ山)」と呼ばれ、アイヌの人達はその神秘的なまでに気高く美しい山容を、「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」として…

旭岳ロープウェイ

湧駒荘から旭岳ロープウェイの山麓駅まで1km強あり、雲一つない晴天の中を進むと、大雪山の主峰、旭岳(2,291m)の勇姿が見えてくる。 旭岳ロープウェイは、標高1,100mの山麓駅から標高1,600mの姿見駅まで約10分で上る。 大雪山は北海道のほぼ中央に位置し…

旭岳温泉

大雪山の主峰である旭岳の西麓にある旭岳温泉は、大雪山の表玄関の温泉としてまた登山の拠点として知られている。旭川市内より約50kmと近くロープウェイで高山植物の咲く高原まで簡単に上れるので人気がある。 この地は、湧駒別(ゆこまんべつ)と呼ばれ、ア…

無事下山

コケモモの赤い実はあちこちで見かけたが、ようやく咲き残っていた花を見つけた。本州の花は白っぽいが、北海道の花はかなり赤みを帯びていて、3~8個が下向きに咲く。花冠は長さ約6mmの鐘形で浅く4裂し、雌しべの花柱が花冠より突き出る。 帰りがけにもミヤ…

下山開始

所々で雲が湧いてきたので早めに下山を開始する。上ホロカメットク山の頂上直下の急坂を下ったあとは、ゆっくり歩いて最後の上りで上富良野岳に戻る。 右手の大崩落地も底までよく見下ろせる。八ツ手岩の尖鋒も、噴出途中のマグマが固まったように見える。 …

上ホロカメットク山頂

上ホロカメットク山の頂上間近も急坂になっているが、あと一息なのでがんばるしかない。 ホロカメットクとはアイヌ語に由来するが、語源は諸説あって決定的なものはないといわれる。 ようやく上ホロカメットク山(1,920m)の山頂に着いた。次々と涌き上がる…

上ホロカメットク山へ

上富良野岳から緩い降りを下りきると今度は緩い上りとなる。上ホロカメットク山への道は展望が開けていて、しばしの間だけだが縦走路の爽快さを感じ取れる。 周りに広がるハイマツの間にはミヤマアキノキリンソウの黄色の花やチングルマの羽毛が見られ、遥か…

上富良野岳

上富良野岳の頂上直下で右手の富良野岳方面を見ると、北側斜面には見渡す限り白いチングルマと淡いピンク色の小さなコエゾツガザクラのお花畑が広がっていた。 左手にはイソツツジの群落が満開である。左手前のチングルマは、すっかり花が終わってうす茶色の…

山頂間近

ヒノキの葉のような風変わりな茎葉の間から白い花を咲かせているのは、イワヒゲ(Cassiope lycopodioides)である。北海道と本州中部地方以北の高山帯の岩隙や礫地に生える常緑小低木で、地を這ってよく分枝し、高さは5~10cmになる。花冠は約8mmの壷状鐘形で…

八ツ手岩

化物岩より高いところに着くと、その右の三段山が大きく見えてくる。低木林のハイマツもかなり低くなってきた。 ハイマツの蔭にスノキ属のコケモモ(Vaccinium vitis-idaea var. minus)の実がたくさんなっていた。コケモモは、北海道と本州中部地方以北、四…

D尾根

300階段などがあって道はかなり急で長いが、これ以上になく澄んだ青空と緑なす山々、足下には次々と新しい高山植物が現れるので、ほとんど休みなく登り続けることができる。 この赤い花は、高山でおなじみのヨツバシオガマ(Pedicularis chamissonis var. ja…

D尾根へ

上ホロ分岐から上富良野岳手前までの尾根はD尾根という。いわれはよく分からないが、昔、北大山岳部がつけた十勝連峰各所の地名記号らしい。この後、300階段と呼ばれる急な階段が待っている。 登山道脇にツガザクラを見つけた。花冠の色が淡いピンク色で花冠…

上ホロ分岐へ

尾根に出るまではやや湿った登山道で、日差しは遮られているが、大岩がゴロゴロと連続するのでよじ上るようなところもある。 道端の小さな白い花は、オウレン属のミツバオウレン(Coptis trifolia)である。北海道、本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の針…

安政火口

道端でひっそりとイソツツジ(Ledum palustre ssp. diversipilosum)が咲いていた。北海道と東北地方の亜高山帯〜高山帯の湿地やハイマツ林の林縁に生える常緑小低木で、高さは30~70cmになる。枝先に花径1cmほどの白い花を散房状に咲かせる。群生することが…

登山開始

宿の前に大きな駐車場があり、その右手に登山口があるので、登山届けを提出してから登り始める。8時出発では登山としては遅く、駐車場は既に満杯だった。十勝岳まで登る元気な登山者達は、多分4時か5時頃には出発しているのだろうが、普段ハイキング程度…

十勝岳温泉

大雪山とは一座の山の名称ではなく、大雪山国立公園全体の総称である。北大雪、表大雪、東大雪、十勝連峰と大きく四つの山域に分けられる。最もポピュラーなのは、北海道の最高峰、旭岳を中心とする表大雪で、トムラウシ山まで含まれる。トムラウシ山の南西…

富良野、ファーム富田

富良野といえばラベンダー畑が有名だが、その先駆的農園であり、中心的存在がこのファーム富田である。 ファームの中心に位置するポプラの並木から見ると、ラベンダーだけでなく色とりどりの花が植えられている「花人の畑」が美しい。右手に入口に近いラポー…

美瑛、四季彩の丘

旭山動物園の後の昼食は、有名な旭川ラーメンだが、人気店が数多くある中で選んだのは「ラーメンくさび」で、開店と同時に店に入った。醤油が定番の旭川にあって、味噌で人気を博す店である。 赤味噌、黒味噌、白味噌、麦味噌、合わせ味噌と、味噌味だけでも…

旭川、旭山動物園

8月上旬に北海道中央の大雪山の周りを一週間かけて大きく一巡りした。若い時にトムラウシ山から大雪山までテントを担いで縦走したことがあるが、今では小屋泊まりも辛いので日帰りトレッキングを数回試みた。 初日は早朝の飛行機で旭川に着き、朝から旭山動…

鶏肉のカシューナッツ炒め

中華料理の定番ともいえる鶏肉のカシューナッツ炒めに挑戦してみた(4人前)。 ① 鶏肉(ムネ、モモ各350g)を15mm位の角切りにして、酒大1・塩小1/2で下味をつけ、片栗粉大1を揉み込んでおく。 ② タマネギ大1個、ピーマン・パプリカ小各3個を角切りし、…

ポーク・プルクルト(豚のパプリカ煮込み)

ハンガリーの代表的な煮込み料理のプルクルトは、本来は牛肉を使うそうだが、家庭料理として豚肉もよく使われているという(4人前)。 ① 豚肩ロース厚切り肉600gを約15mm角に切り、強火で油なしで(豚肉の脂で)炒める。 ② 豚肉の表面が白くなったら、みじ…

終点の名剣温泉

峡谷を進むと崖にはいろいろな花が咲いている。この黄色の花は、オミナエシ属のハクサンオミナエシ(Patrinia triloba)である。本州北陸地方以北の日本海側の山地帯から亜高山帯の岩場に生える多年草で、高さは20~60cmになる。葉は掌状に3〜5裂する。花冠…

名剣温泉へ

駅舎の下を上流(南)に向って進むと黒部川本流に架かる奥鐘橋を渡る。34mの高さから眺める景観は絶景なのだが、残念ながら工事中であった。向こう岸はドーム型の奥鐘山(1,543m)であり、河原から一気に600mも立ち上がる岩壁の姿は圧巻である。 右手に見え…

欅平駅へ

そろそろトロッコ電車も終点の欅平駅に近づくが、その前に右手に小屋平ダムが見える。黒部川第二発電所とともに、建築家・山口文象がデザインした施設として知られ、建築史上で重要な現役の近代土木遺産といわれる。ここで取水した水は第二発電所に送られる…

黒薙から鐘釣へ

黒部峡谷トロッコ電車も森石駅を過ぎるとだんだん谷が深くなり、カーブも多くなって深山の峡谷らしくなる。黒薙駅のすぐ先の後曳橋は、隣に見える水路橋とともに人を寄せ付けない深く険しい谷に架かり、スリリングな景観は圧巻である。宇奈月温泉の源泉であ…

黒部峡谷トロッコ電車

天気もよく気分よく黒部峡谷トロッコ電車に乗る。こちらはオープン型の普通客車である。 我々が乗ったのはこちらのリラックス客車で、車両券が別途必要となる。全列車とも定員制なので予約しておいたが、平日のためかかなり空いていた。 宇奈月温泉を出発す…

宇奈月温泉へ

富山地方鉄道立山駅を出発すると、すぐ常願寺川を渡る。すると右手の常願寺川が谷の奥から流れてくる称名川と合流する。どちらもここ数日の雨で水は濁っている。 やがて、有峰口駅の先の千垣橋梁で常願寺川をふたたび横切って、徐々に富山湾に向って北上する…

美女平へ

弥陀ヶ原(1,930m)からアルペンルートの高原バスに乗って美女平(977m)に向う。すっかり霧が晴れた窓外には、ゼンテイカの黄色い花が目立つ。 こちらのギボウシは、トウギボウシ(Hosta sieboldiana)であろう。本州日本海側の山地に生える多年草で、花茎…

弥陀ヶ原ホテルへ

白い花に中型のヒョウモンチョウが吸蜜している。白い小花は、ヤマブキショウマ(Aruncus dioicus var. kamtschaticus)である。日本各地の山地に生える多年草で、高さは30~80cmになる。葉は2回3出複葉で9枚の小葉からなる。和名は葉がヤマブキに似ること…