半坪ビオトープの日記

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

一般にカランコエとして出回っているのは、ベンケイソウ科カランコエ属のブロスフェルディアナ(Kalanchoe blossfeldiana) の園芸品種である。 属名は、本属のある種に対する中国名に由来し、中国では伽籃菜属という。種名はドイツのボロスフェルト商会の名…

葉に赤や白やピンクの斑がたくさん入るこの観葉植物は、キツネノマゴ科ヒポエステス属のフィロスタキア(Hypoestes phyllostachya) という。属名は、ギリシア語 hypo(下)と estes(覆い)に由来し、苞が萼を覆うことにちなむ。 このフィロスタキアは一般に…

キク科キク属の園芸植物キク(Chrysanthemum × morifolium)の起源には諸説あるが、中国に自生するチョウセンノギクとハイシマカンギクとの交雑種から改良されてきたという説が有力である。 キク(家菊)が日本に渡来したのは薬用で奈良時代末と考えられてい…

新江戸川公園の手前には関口芭蕉庵がある。俳人松尾芭蕉が芭蕉と名乗る前、神田上水の改修工事に従事した時にこの辺りに住んだといわれる。後に芭蕉を慕う人たちが「龍隠庵(りゅうげあん)」を建て、芭蕉の33回忌には像を祀る芭蕉堂が建てられた。 その関…

昨日は史跡めぐりで文京区の南西部を散策した。牛天神から関口芭蕉庵、水神社などを見学した。これは新江戸川公園で見かけたオオハナワラビ。 新江戸川公園は規模の小さい回遊式泉水庭園で、熊本の細川家の下屋敷だった所。こじんまりとして素朴な感じが好ま…

このキク科の花は、頭花が径5cmほどだがヒマワリの仲間であり、葉がきわめて細いのでヤナギバヒマワリ(Helianthus salicifolius) という。 北アメリカのネブラスカからテキサス州にかけて分布する。草丈2mにもなる多年草で、舌状花はレモンイエロー、…

野草のヤマハッカに似たこのシソ科の花は、プレクトランツス属の園芸品種で、ケープ・エンジェル(Plectranthus 'Cape Angels')という。属名は、ギリシア語 plektoron(けづめ)と anthos(花)に由来し、花筒の基部が突出していることにちなむ。 和名はヤ…

この花も初夏から秋まで咲き、トラデスカンティア・ブロスフェルディアナ(Tradeacantia blossfeldiana) という。ブラジル原産の直立性あるいは斜上性の常緑多年草。 葉はやや肉質で、葉裏と茎は紫色を帯び、葉裏と蕾や萼は白毛で覆われている。たくさんの蕾…

6月にもトラデスカンティア属(ムラサキツユクサ属)の花をいくつか紹介したが、今でもムラサキツユクサなどは咲き続けている。 この花は初夏から秋まで咲く、トラデスカンティア・シラモンタナ(Tradeacantia sillamontana) という。メキシコ原産の匍匐性…

濃紫色の小花をたくさんつけて咲くこの花は、香りが高いので有名なヘリオトロープ(Heliotropium arborescens) である。属名は、ギリシア語 helios(太陽)と trope(回転)に由来し、昔、花が太陽とともに回ると信じられたことにちなむ。 和名はキダチルリ…

4本の白い雄しべが長くネコノヒゲと呼ばれるこの花は、シソ科オルトシフォン属のアリスタツス(Orthosiphon aristatus) という。属名は、ギリシア語 orthos(真っ直ぐな)と siphon(管)に由来し、花筒の形にちなむ。 インド、マレーシア原産の多年草だが…

春先に黄色の小花を咲かせるヒイラギナンテン(Mahonia japonica) の葉はヒイラギに似てとがっているが、このホソバヒイラギナンテン(M. foetunei) はその名の通り葉が細長くて先にとげがある。 ヒイラギナンテンは中国中南部原産で江戸時代初期に渡来して…

熟した実が裂けると純白の綿毛がふっくらと現れる。これがワタ(綿)であり、木綿の材料となる。世界の栽培ワタは大きくアジア綿と新大陸綿に分かれ、後者は陸地綿、ペルー綿などに分かれる。昔、日本で栽培されたのはアジア綿で16世紀ごろから盛んに栽培…

初夏から秋遅くまで咲き続け丈夫で育てやすいこの花は、普通アゲラタムと呼ばれるキク科アゲラツム属のヒューストニアヌム(Ageratum houstonianum) の園芸品種である。 属名は、花色が長くあせないことから「老いない」というギリシア語に由来する。和名は…

サンゴバナのような特異な姿をしたこの花は、シソ科スクテラリア属のコスタリカナ(Scutellaria costaricana) という。属名は、ラテン語 scutella(小皿)により、萼の形にちなむ。 和名はタツナミソウ(立浪草)属で、花を波頭に見立てている。この属には、…

ビオトープでも咲きだしたが、職場近くのあちらこちらで咲き乱れている白い花が、フジバカマ属のヒヨドリバナ(Eupatorium chinense) である。 よく似たフジバカマ(E. japonicum) と同じく、日本、朝鮮半島、中国に分布する多年草。和名、鵯花は、ヒヨドリ…

9月から10月にかけて白地に紫紅色の斑紋のあるホトトギス(杜鵑草)が庭の隅に咲いているのをよく見かける。 野生のホトトギス(Tricyrtis hirta) は関東以西に自生するが、街中で見かけるのはほとんどが園芸品種で、ビオトープで咲きだした右上のように…

今時、街中を歩くと至るところでキンモクセイ(金木犀)の香りがする。特に公園や垣根に多い。たまにギンモクセイ(銀木犀)も見かける。木犀とは木の肌が動物の犀に似ることにちなむ。 ギンモクセイは、モクセイ科モクセイ属(Osmanthus fragrans) で、オス…

先日、昔懐かしいキクイモ(菊芋)を山手線の線路脇で見つけた。子供のころ空き地によく咲いていて、イモを掘りおこして遊んだことを思い出す。 キク科ではあるがヒマワリ属のツベロスス(Pelianthus tuberosus) という。茎は2m以上に達し、上部で多く分枝…

長瀞の手前、寄居の玉淀大橋の近くに「県立川の博物館」がある。寄ってみたが子供向きの博物館で見どころは少なかった。 近くの畑の脇に大きなコルチカムの株があった。一般的にコルチカムと呼ばれているのは、ユリ科コルキクム属(Colchicum)の花で、ほと…

紫色のいわゆるメドーセージや赤くて細長いベニバナサルビアなどサルビア属の花は夏から秋にかけて長く咲くものが多いが、この花はもっぱら秋に咲く。アメジストセージとかメキシカン・ブッシュ・セージと呼ばれる、サルビア・レウカンサ(Salvia leucantha)…

長瀞は「日本地質学発祥の地」といわれ、古くから地質学の研究が盛んで「埼玉県立自然の博物館」もある。その前の河原には長さ15mほどの茶褐色の岩があり、虎岩と呼ばれる。 縞模様の褐色の部分は「スティルプノメレン」という鉱物からできている。長瀞に…

秋の日差しを受けてほわっと咲いている黄色い花はアキノノゲシ属のアキノノゲシ(Lactuca indica) という。日本全土の山野に生える1〜2年草で、高さ150cmほどになる。 ハルノノゲシの葉は基部が茎を抱くが、こちらは抱かない。同属にチシャ(L. sativ…

ピンク色の鮮やかなアザミは、夏から秋にかけて咲く最も一般的なノハラアザミ(Cirsium tanakae) である。アザミの仲間は似ているものが多く、見分けるには葉の切れ込みの様子を茎の上部と下部で見ておくとよい。 アザミに止まっているのは、ハチのように見…

この週末に秩父の和銅近辺をドライブした。秋の花はあまり多くなかったが見かけたものをいくつか紹介する。白い野菊はキク科ヨメナ属のユウガギク(柚香菊、Kalimeris pinnatifida) である。 和名は、葉に柚子の香りがすることに由来するというが、実際には…

アマリリスに似た淡桃色のこの花は、アマリリスとクリヌムの交雑で作られた人工属であるアマルクリヌム属の花であり、ハワーディー(×Amarcrinum howardii) という園芸品種である。詳しくはアマリリス属のホンアマリリス(Amaryllis belladonnna) とクリヌム…

南アフリカ原産のプルンバゴつまりルリマツリによく似たこの花は、イソマツ科ケラトスティグマ属のプルンバギノイデス(Ceratostigma plumbaginoides) という。属名は、ギリシア語 keras(角)と stigma(柱頭)に由来し、角ばった柱頭の形にちなむ。 和名は…

ピンク色の蕾がふくよかな感じのするこの花は、ゴマノハグサ科ケロネ属のリオニー(Chelone lyonii)という。属名は、ギリシア語 chelone(カメ)に由来し、蕾の形がカメの頭に似ていることにちなむ。和名はジャコウソウモドキというが、園芸上は単にリオンと…

花壇の縁取りや庭の下草として群植されることが多いこの花は、ユリ科ヤブラン属のプラティフィラ(Liriope platyphylla) という。属名リリオペは、ギリシア神話でナルキッソスの母であり、ニンフのレイリオペ(Leiriope) の名にちなむ。 ヤブランは関東以南…