半坪ビオトープの日記

2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

鬼怒川ライン下りの後、道端で大きく成熟したジョロウグモ(女郎蜘蛛)のメスを見かけた。大きさが3cmほどあり、腹が特に膨らんでいる。メスはコガネグモに似ているのでコガネグモ科とする本もあったが、アシナガグモ科が正しいようだ。オスはアシナガグ…

鬼怒川の渓谷でコアカソ(小赤麻)をよく見かけた。ヤブマオと同じイラクサ科カラムシ属だ。この仲間で茎や葉柄が赤味を帯びるものに、アカソ・コアカソ・クサコアカソがある。アカソは葉の先が3裂し、クサコアカソの葉の片側の鋸歯は9個以上ある。コアカ…

昨日は鬼怒川ライン下りを楽しみ周辺を歩いたが、白菊のほかにはあまり花を見かけなかった。今日は屋上でホシホウジャク(星蜂雀蛾)を見かけた。昼間に活動するスズメガの仲間には、スカシバ(透翅蛾)とホウジャクがあるが、ホウジャクにもクロ・・、ホシ・…

池の手前側を覆っているヤブマオ(藪苧麻)の目立たぬ花が咲いた。何度も刈り込んだせいか、ヤブマオにしては花穂が小さい。イラクサ科のカラムシ属で葉は似たものが多い。以前はエゴマと勘違いしていたのでここで訂正する。花が咲いて花穂を見てようやく同…

ミゾソバの花の脇にルリマルノミハムシ(瑠璃丸蚤葉虫)がいた。後肢が太く危険を察知すると蚤のように跳躍して姿をくらます。それでも数時間後には元の場所に戻っている。体長は3〜4mm。日本全国に、平地から山地まで、また市街地にも棲息し、食草はス…

ミゾソバとともにビオトープを覆うのが、この常緑のシダ植物、イノモトソウ(井の許草)だ。鬱蒼と茂って見分けにくいので、別の地面に殖えたものを撮った。石垣や井戸の元など、半日陰の湿気のある場所に生える。東北南部以南、中国や東南アジアに分布し、…

かなり前からホトトギス(杜鵲草)の花が咲いているが、これは知人から分けてもらったもので野生の花ではない。花の形や鳥のホトトギス(不如帰)に似た斑点はそっくりだが、花の付き方がタイワンホトトギスと同じで、園芸品種としてよく公園などで見られる…

一週間ほど前からミゾソバの花に見慣れない虫が止まっている。体形からはサシガメかカメムシか判らなかったが、触角に黒ゴマのようなこぶが二つずつあるのが珍しい。いろいろ調べた結果、ようやくハリカメムシの幼虫と判った。おそらく2齢幼虫だろう。ヘリ…

この前「アカ」と「シロ」を見かけてから一ヶ月、親ガエルは姿を現さなかったが、久しぶりに背中のきれいな「アカ」を見つけた。まだミゾソバやイノモトソウの藪が邪魔で、うまく全身を撮れない。一週間前に確認した子ガエルの模様は、二匹とも「シロ」の模…

和名の由来は、花を上から見ると赤く、下から見ると白く見えるので、水引にたとえられたから。4枚の花びらのようながく片のうち3枚が赤く1枚が白い。林内の日陰や人里に多い。がく片4枚とも白い花をギンミズヒキという。他に形が似て同じ時期に咲く、黄…

ビオトープで一番元気なジョロウグモ(女郎蜘蛛)が行方不明になった。クモの巣が大きく破かれ、跡形もない。毎日獲物を捕らえては、捕獲網とは別の場所に食べかすをたくさん残していたのだが。襲ったのは天敵のスズメバチか野鳥か分からない。この写真は元…

ユリ科のキチジョウソウ(吉祥草)の花が咲いた。和名の由来は、吉事があると花が咲くとの言い伝えによるとされるが、実際には毎年よく咲く。山地のやや湿り気の多い日陰に群生する多年草。関東以西に分布する。古くから庭園の下草に用いられ、常緑の葉と控…

家の基礎の壁に袋状のジグモの巣が立ち上がっていた。巣の中のジグモの姿を見たくて、子供の頃によく巣を引っ張り出してみたものだ。巣の長さは10cmほどで、巣を開いてみると中には12mmほどのオスがいた。頭を拡大してみると、黒いルビーのような単…

屋上でキタテハが翅を休めていた。アカタテハとともに市街地で最も普通に見かけるタテハチョウの仲間だ。その理由は食草にある。ともにカナムグラ(鉄葎)を食草とするが、人里近くの荒地に蔓延っているからだ。人手の形の葉と葉柄に刺があり、野原で遊ぶと…

ミゾソバの花にはハムシなどの小さな虫がやってくるので毎日ビオトープを覗いている。今朝もいつもの通り覗いたら、ヤマアカガエルの子が飛び出した。一匹もいなくなったと思うようになって一月も経つので驚いた。こんなに狭いビオトープのどこに隠れていた…

ビオトープにイネ科の花が咲いた。キビの仲間で2ミリほどの小穂をまばらにつけることからヌカキビ(糠黍)という。湿った草地に生える。花序の枝が細く分かれ、二つずつ小穂をぶら下げた姿は可愛らしい。日本全土およびインドから東アジアに分布する。

山野の水辺に群生するタデ科のミゾソバは、花弁に見える5枚の萼(がく)の先端が、普通は淡紅色になって金平糖のように可愛い。ただ、このビオトープのミゾソバのように、ほとんど白いものもある。和名は水辺の溝に生える、蕎麦に似た葉の草という意味だ。…

屋上に来る蜂のなかで最も数が多いのはミツバチだ。ニラの花の後はシソの花に集まっている。セイヨウミツバチと比べると色が全体に黒っぽいのでニホンミツバチだろう。厳密に比較するには、後翅の支脈の一部が離れているかいないかを調べることになる。朝も…

昨日の屋上で、セグロアシナガバチは一匹だったが、一回り小さいコアシナガバチは十数匹が乱れ飛んでいた。異様な雰囲気に驚いていると、そのうち二匹が重なり合い、それを邪魔するようにもう一匹がちょっかいを出して、三匹が三つ巴に絡み合う格好となって…

屋上のニラの花はほとんど種となってしまい、今ではシソの小さな花が咲いている。その花を目指してヤマトシジミとニホンミツバチが集まっている。その周りで大きなアシナガバチが何かをせわしなく探し回っている。これはセグロアシナガバチ。よく見かける比…

隣の庭木に大発生したミノムシは日夜少しずつビオトープに近寄り、ツバキやキウイにもよじ登っている。そしてついにジョロウグモの巣に引っかかってしまった。ミノムシは頭を出しては引っ込めしていたが、そのうち後からも頭を出し入れして辺りの様子を伺う…

先週、ツマグロヒョウモンの幼虫を花壇の園芸品種では見かけないと書きましたが、野生化したスミレ(ビオラ)の園芸品種でよく見かけるとの指摘がありました。実際に近所の花壇を見回った結果、図書館の前の花壇で数株見つけ、ツマグロヒョウモンの終令幼虫…

家の裏手のはす向かいの空き地には雑草が生い茂りオンブバッタもいたが、先日草を刈った上、除草剤が撒かれた。家でも建てるのだろうか。荒地となった空き地を囲むフェンスで見たこともない珍しい蛾を見つけた。ハマキガ科のビロウドハマキというこの蛾は、…

秋の彼岸の前後で最も目立つのはこのヒガンバナだ。鱗茎が分球して増えるため群落を作る。後楽園では藤棚や蓮池の辺りに群生している。全草有毒だが鱗茎を水洗いしてデンプンをとれば、ソテツの実と同じく、救荒作物となる。墓地や田畑や人家の近くに多く、…

光圀は後楽園の造成に当たり明の遺臣朱舜水の意見を用い、円月橋・西湖堤など中国の風物と琵琶湖や京都の景観を随所に配置させた。後楽園の名は、中国の范仲淹(はんちゅうえん)「岳陽楼記」の「天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」か…

小石川後楽園は回遊式築山泉水庭園で、築山はオカメザサの茂る小盧山のほか曲がりくねった石畳の坂道が続き上り下りしている。鬱蒼とした林の下草として、このヤブミョウガがひっそりと咲いていたが、ほぼ盛りを過ぎほとんどは青藍色の実を混じらせていた。…

昨日、水戸光圀が完成させた回遊式築山泉水庭園=小石川後楽園を散歩した。中国や琵琶湖の景勝地を模した造りで、ゆっくり1時間コースで変化に富んだ風景が見られる。とはいえ、今はヒガンバナと萩のほか目ぼしい花がなく、紅葉までは殺風景だ。これは神田…