半坪ビオトープの日記

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

またも花畑

最後のハイマツ林の間で、またもいろいろな花が咲いていた。この黄色の花は、ミヤマアキノキリンソウ(Solidago virgaurea ssp. leiocarpa f. japonalpestris)である。北海道と本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の礫地や草地に生える多年草で、高さは15~7…

草の実、木の実

エイコの沢の脇を上り詰めると、ちょっとした林の中に入る。林下には、いくつか草の実や木の実が見かけられた。この赤い実は、エゾタケシマラン(Streptopus streptpoides)の実である。北海道と本州中部地方以北の亜高山帯の林内に生える多年草で、高さは10…

エイコの沢上流

ようやく緑岳(2,019m)の山頂部に近づいてきた。登山道の右脇には稜線から始まる急斜面の雪渓が残っている。 緑岳の右手彼方に見える山稜は、緑岳に隠れて見えない小泉岳(2,158m)の尾根および東岳(2,067m)と思われる。 エイコの沢の最上流部であり、こ…

なおも雪渓

雪渓を渡りきると、またもや同じような雪渓が横たわっている。こちらも下がどこまで続いているか見えない。 二つの雪渓が並んで残っていたわけである。雪渓の脇は、雪が解けて花畑となっている。 エゾコザクラは何度見ても可愛らしい。北海道でも高山帯だけ…

大雪渓

第二花畑が終わるところにもコエゾツガザクラの大群落があった。コエゾツガザクラは雑種第一代であり、多くの花を咲かせ種子も作るのだが、その種子から子孫を残すことはほとんどなく、まれに戻し交雑が起こるとニシキツガザクラになるという。このようにコ…

大雪田、第二花畑

第一花畑の先には大きな雪田が構えていた。縦横100m近くあるだろう。雪の厚さがどれほどか分からないが、多分、次の積雪まで残る万年雪になると思われる。 振り返ってみてもその広さに驚くが、霧で視界がない時には道に迷いそうだ。所々に赤い粉がまかれ印が…

花畑の花々

第一花畑は、チングルマを中心に延々と広がっているが、同じような雪田融雪地が続くので、意外と花の種類は少ない。その中でもまとまって咲くエゾコザクラは、ひと際目立つ華やかさがある。 エゾコザクラは、日本では北海道にのみ見られるが、国外では千島、…

第一花畑

展望が開けたので黒っぽいえぼし岩を見ると、その左奥に忠別岳(1,962m)が認められるようになった。すぐ右の平ヶ岳とその右手の高根ヶ原も前より分かりやすくなった。 足下には、エゾウサギギク(Arnica unaraschcensis)がぽつんと咲いていた。主に北海道…

緑岳登山開始

遊歩道を左に分けて、ようやく緑岳への登山が始まる。林の中に入ると、足下にゴゼンタチバナ(Chamaepericlymenum canadense)が群生していた。北海道と本州中部地方以北、四国の亜高山帯〜高山帯の林下や林縁に生える多年草で、高さは5~15cmになる。4~6個の…

高原温泉、泥火山

翌朝は早くから晴れ渡って、絶好の登山日和である。ヒグマ情報センターの後ろに見える山々は、大雪山南北縦走路の尾根であるが、尖って見えるのは縦走路手前のえぼし岩という岩峰であり、そのすぐ左の平たい山が忠別岳(1,962m)と思われる。緑岳は、センタ…

大雪高原温泉

大雪山第三の高峰、白雲岳(2,230m)を眺める緑岳(2,019m)に登るため、その日のうちに層雲峡を発って、大雪高山温泉に向う途中、大雪ダムに立ち寄った。日本第三の大河である石狩川本流に、昭和50年(1975)に建設された、全国屈指の多目的ダムで、形式は…

層雲峡温泉へ

最後にもう一度、チシマノキンバイソウを見ておきたい。丈は20~80cm、花径は4~5cmほどで、大雪山の黄色い花の中では、丈も花も最も大きく最も目立つ。 ようやく、黒岳リフトが見下ろせるところまで下りてきた。急坂なので雨に降られたら難儀しそうな道も、あ…

下山開始

黒岳下山開始とともにエゾウサギギクを見つけた。左後ろの白い花は、ハクサンボウフウである。 チシマノキンバイソウもまとまって咲いていて色鮮やかである。 午後には雷雨があるというので早めに下山を始めたが、またもや日が射してきたり天候不順である。…

黒岳山頂へ戻る

行きがけにも見かけたコマクサ(Dicentra peregrina)を帰りはゆっくりと眺めることができた。北海道と本州中部地方以北の高山帯の砂礫地に生える多年草で、高さは5~15cmと小さい。葉は全て根生し、3出状に細かく裂け、粉白を帯びる。花茎の先に淡紅色の花…

黒岳石室への道

霧がかかって見晴らせないが、開けているはずの山頂から、大雪山では数少ない避難小屋である黒岳石室に向って歩き始める。ゴツゴツした頂稜部の溶岩台地では、黒岳山頂までの急な登山道で見かけた花とすっかり違った植物分布が見られる。足下の小さな花は、…

黒岳山頂

そろそろ山頂間近と思う頃、足下にイワギキョウ(Campanula lasiocarpa)が咲いていた。北海道と本州中部地方以北の高山帯の砂礫地や岩壁に生える多年草で、高さは5~15cmになる。青紫色の花は、斜め上向きに咲く。花冠は2~2.5cmで無毛である。 この辺りはお…

まねき岩

こちらのフウロソウは、トカチフウロ(Geranium erianthum f. palescens)である。北海道中央高地の亜高山帯〜高山帯の広葉草原に生える多年草で、高さは30~50cmになる。母種のチシマフウロの1品種で、チシマフウロの淡紅紫色に対して、白に近い淡青紫色で…

高山植物の道

葉陰に隠れて目立たないこの花は、アブラナ科のハクセンナズナ(Macropodium pterospermum)という。北海道と本州の中部地方以北の高山帯のやや湿った草地に生える多年草で、茎は枝分かれせず、高さは30~100cmになる。花は径6mmほどで総状に多数つき、下の…

黒岳登山道の花

霧が少し晴れて木漏れ日があたるようになった。その足下に背の低いエゾウサギギク(Arnica unalaschcensis)が咲いていた。主に北海道の高山帯の草地に生える多年草で、高さは10~30cmになる。主に本州中部地方の高山帯に分布するウサギギクの母種である。 先…

黒岳リフト、7合目

黒岳ペアリフトに乗ると、足下にいろいろな花が咲いているのを見る。この黄色い花は、ミヤマオグルマ(Senecio kawakamii)である。北海道の中央高地周辺、利尻、知床の高山帯の草地や礫地に生える多年草で、高さは10~30cmになる。普通、茎や葉には白い毛が…

黒岳ロープウェイ

翌日はどんよりと曇っていて、時折、晴れ間が見えてもすぐに消えてしまう。山の上は霧か雨か分からないが、ともかく行けるだけ行ってみることにする。黒岳ロープウェイの向いの山は、朝陽山(1,370m)という。 標高670mのロープウェイ山麓駅から、標高1,300m…

大函、層雲峡温泉

こちらの黄色の華やかな花は、キク科キオン属のハンゴンソウ(Senecio cannabifolius)である。北海道と本州の中部地方以北の山地に生える多年草で、高さは1〜2mになる。花はキオンに似ているが、葉が羽状に3〜7深裂しているのですぐ区別できる。 こちら…

層雲峡、銀河・流星の滝

旭川から層雲峡までは1時間半もかからない。温泉街のどん詰まりに黒岳ロープウェイがあるが、残念ながらどんより曇っていて黒岳など高い山は見えない。 黒岳ロープウェイは、標高1300mの黒岳五合目まで約7分で上り、その先のペアリフトを使うと標高1520mの…

あさひかわラーメン村

ふたたび旭川で昼食となったが、今度はラーメン村を訪ねてみた。正面の壁画は、旭山動物園の動物達が川に見立てたラーメンを美味しそうに食べている情景である。 旭川ラーメンのルーツは昭和初期にまで遡るといわれる。8軒の地元のラーメン店と土産物店など…

川村アイヌ記念館

勇駒別湿原も自然探勝路も満足に散策できなかったので、早めに層雲峡に移動するため旭川へ向った。 旭川の北海道教育大学の隣に、川村カ子トアイヌ記念館がある。アイヌ文化の資料館としては日本最古で、大正5年(1916)に川村カ子トの父、川村イタキシロマ…

勇駒別湿原

翌朝も晴れていたので、朝のうちに勇駒別湿原などを散策することにした。旭岳ロープウェイの山麓駅左側と公共無料駐車場の間に木道が整備されている。標高1,100mの湿原でエゾノリュウキンカやミズバショウが見られると説明されている。 早速、湿原に入ってみ…

天人峡、旭岳源水

旭岳温泉に昼前に戻ったので、一山南の天人峡に行って羽衣の滝を見ることにした。 大雪山旭岳の南西麓にある渓谷で、石狩川支流の忠別川上流部にあり、延長約8kmある。 明治33年開湯の天人閣をはじめ3軒の天人峡温泉があり、大雪山縦走路の中心部、化雲岳…

第一展望台

チングルマのお花畑の間で、ピンク色に咲き乱れているのはエゾコザクラ(Primula cuneifolia)である。北海道の高山帯の雪田の融雪地や湿った草地に生える多年草で、高さは10~15cmになる。 こちらではチングルマがすでに羽毛状になっている。白い花がたくさ…