半坪ビオトープの日記

なおも雪渓


雪渓を渡りきると、またもや同じような雪渓が横たわっている。こちらも下がどこまで続いているか見えない。

二つの雪渓が並んで残っていたわけである。雪渓の脇は、雪が解けて花畑となっている。

エゾコザクラは何度見ても可愛らしい。北海道でも高山帯だけに分布するが、ユーラシア極東地域やアリューシャン列島にも分布している。よく似た別変種のハクサンコザクラは本州中部の日本海側の高山帯に、ミチノクコザクラが東北地方の岩木山に分布している。

またもや現れた左手の雪田の手前は、雪が解けたばかりでまだ何も咲き出してはいない。ロープが張られた登山道を、緑岳に向ってなおも進んで行く。

まだつぼみも見えないアオノツガザクラの茎葉の間で、ミツバオウレン(Coptis trifolia)が早くも咲いている。北海道と本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の針葉樹林の林内、林縁、湿原などに生える常緑の多年草で、高さは5~10cmになる。根生葉は3出複葉で光沢があり、小葉は浅く3裂し鋭い重鋸歯がある。花は約1cmで、花弁状の萼片は白く、高杯状の花弁は黄色で極めて小さい。

こちらではチングルマが満開である。帯緑黄色のアオノツガザクラはまだつぼみが多く開ききってはいないようだ。

道端の花を見ながらなおも進むと、またもや雪渓が現れた。

こちらの雪渓の方が前のものより幅がある。かなり踏み込まれていて道がついているが、転ぶのは嫌なので慎重に渡る。

雪渓の厚さがどれほどなのかまったく分からないが、底が抜けることはなさそうだ。難しくはないが渡りきればほっとする。