半坪ビオトープの日記

層雲峡温泉へ


最後にもう一度、チシマノキンバイソウを見ておきたい。丈は20~80cm、花径は4~5cmほどで、大雪山の黄色い花の中では、丈も花も最も大きく最も目立つ。

ようやく、黒岳リフトが見下ろせるところまで下りてきた。急坂なので雨に降られたら難儀しそうな道も、あとわずかである。

リフトに乗る頃には少し日が射してきた。リフトを降りたところで、シソ科のエゾミソガワソウ(Nepeta subsessilis var. yesoensis)を見かけた。北海道と本州北部の亜高山帯の草地や深山の河原などに生える多年草で、高さは50~100cmになる。ミソガワソウの変種で、花つきがよい。花冠も約3cmと大きく、下唇は3裂し、中央裂片には紫色の斑紋がある。

リフトからロープウェイに向う遊歩道の脇に、大雪山黒岳資料館「テークルチセ」がある。黒岳等の大雪山の山々や高山植物の写真や鉱物などを展示している。

ロープウェイに乗ると層雲峡の対岸の朝陽山(1,370m)は見えたが、その背後に聳えるニセイカウシュッペ山(1,883m)は雲に隠れていた。

ロープウェイの層雲峡駅前には、ホテルや温泉旅館、ペンション、土産物店などが集まった温泉街がきれいに建ち並んでいる。

温泉街の一角に日帰り町営温泉「黒岳の湯」があり、露天風呂やサウナも備えられていて、四季を通じてゆったりくつろぐことができる。

その一階にはイタリアンレストラン「ビアグリル・キャニオン」があるので、遅めの昼食にした。

パスタ、ピッツァ、アンティパストやワインなどいろいろあったが、珍しい「エゾ鹿とキノコのストロガノフ風」を注文した。エゾ鹿の肉は、かたいのではと思ったが、意外と柔らかく美味しかった。