半坪ビオトープの日記

下山開始


黒岳下山開始とともにエゾウサギギクを見つけた。左後ろの白い花は、ハクサンボウフウである。

シマノキンバイソウもまとまって咲いていて色鮮やかである。

午後には雷雨があるというので早めに下山を始めたが、またもや日が射してきたり天候不順である。白くて長い穂状のタカネトウウチソウや、黄色のミヤマアキノキリンソウ、赤紫色のオオタカネキタアザミが咲く右後ろには、ウラジロタデが黄白色の小花を咲かせている。

道端のハクサンチドリもやや盛りを過ぎているようだ。

こちらの白い花は、ヤマハハコ(山母子、Anaphalis margaritacea)である。北海道と本州中部地方以北の山地帯〜高山帯の日当りのよい乾いた草地に生える多年草で、高さは20~50cmになる。茎や葉の裏に白い綿毛がある。頭花は散房状に多数つき、総苞は径約5mmの球形である。

緑白色のダイセツレイジンソウの右に、すっと伸びた茎に小さな花をつけているのは、タカネスイバ(Rumex montanus)と思われる。北海道と本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯のやや湿った草地に生える雌雄異株の多年草で、高さは30~90cmになる。葉は互生で、長い楕円形または卵形である。茎先に総状花序を出し、赤や黄色、黄緑色などが入り交じった小さな花を多数つける。

登る時にも見かけた、チシマアザミにエゾシロチョウの組み合わせだが、まさかそのときの蝶ではあるまい。よく見ると、こちらは翅先がやや細い雄である。先ほどのエゾシロチョウは、翅先が丸みを帯びて翅先が薄い雌であったので、明らかに違う蝶と分かる。

こちらの大きなセリ科の花は、オオカサモチ(Pleurospermum austriacum ssp. uralense)である。北海道と本州中部地方以北の山地帯〜高山帯の草地に生える多年草で、高さは0.5~1.5mになる。葉は1〜3回3出羽状複葉で、長さ10~30cmの広卵形。花序は大型の複散形花序で、ふつう10数個の小散形花序がつく。そこに径約3mmの白い小花が20数個つく。総苞片も小総苞片も垂れ下がり、葉は細かく切れ込む。

日陰になったところに小さな白い花が下がって咲いていた。ツツジ科のイワヒゲ(Cassiope lycopodioides)である。北海道と本州中部地方以北の高山帯の岩隙や礫地に生える常緑小低木で、地を這ってよく分枝する。枝は鱗片状の葉を密に十字対生するので4稜形になる。枝先に長さ3cmほどの花柄を伸ばし、壷状鐘型の白い花を下向きにつける。