半坪ビオトープの日記

大雪山

アイヌ文化の森

旭川市北西にある広大な自然公園「嵐山」の園内に「アイヌ文化の森・伝承のコタン」がある。駐車場から石狩川の支流、オサラッペ川に架かるチノミシリルイカ橋を渡って公園に入る。チノミシリとは、我ら祈る場つまり聖なる山の意であり、ルイカとは橋の意で…

兵村記念館

旭山動物園の手前に、旭川兵村記念館がある。旭川村の屯田兵は、明治25年(1892)に家族とあわせて400戸2,334人が入地している。その旭川の兵村の人々の開拓の熱意と苦労を後世に伝えようと資料を集めて、昭和56年に記念館が建てられた。 旭川兵村の米作りは…

ジンギスカン、男山酒造

旭川市内で3回目の昼食は、ジンギスカンにした。最近リニューアルしたという「松尾」の大町店は新しくて清潔な雰囲気が漂う。 初めての方用の「お試しセット」を頼むと、特上ラム肉、ラム肉、焼き野菜大盛りに雪わさびがセットになっている。 野菜を周りで…

旭川市博物館

北海道最後の日は、旭川の街中を観て回った。旭川市博物館は、旭川市音楽堂、国際会議場とともに大雪クリスタルホールの中に併設されている。 常設展示室の上層階には、先住民のアイヌの人々やそれ以前の古代の人々、または明治以降屯田兵として入植してきた…

日高山脈博物館

帯広駅の近くに、世界で唯一といわれるばんえい競馬場がある。頑丈な馬が重りを載せた鉄ソリを引いて力とスピードを競う。北海道開拓時代の遺産として帯広市が運営している。隣接する「とかちむら」では、産直市場、観光センター、馬の資料館、飲食店などを…

帯広百年記念館

然別湖は、大雪山国立公園の南東端にあり、北西端にある旭川に帰るには約200kmもあるので、帯広、日高峠を越えて、十勝岳の麓の白金温泉を経由することにした。 帯広百年記念館は、開拓団体の晩成社が帯広に開拓の鍬を下ろした明治16年(1882)から百年目の…

然別湖遊覧

北海道十勝管内鹿追町北部にある然別湖は、大雪山国立公園内にある唯一の自然湖である。湖畔温泉前から遊覧船が出ていて、一周40分で神秘的な湖を船上から楽しむことができる。向かいの山は天望山(1,173m)で、湖面に山の姿が映ると「くちびる」の形になる…

大雪高原の蝶

第一花畑を過ぎると、後は林の中を下って行くので、最後にもう一度緑岳を眺めておく。登頂できなかったのは残念だけど、上ホロカメットク山をはじめ、都合4回も大雪山の山にアタックできたのは上出来だった。黒岳で霧に遭ったが、雨は一度も降らなかった。…

下山の道

戻りかけたところで、コマクサ(Dicentra peregrina)を1株だけ見つけた。いつも砂礫地の中にぽつんと咲くので、人嫌いの目立ちたがりやなのかと思う。子葉の発達が悪く、双子葉植物なのに子葉は1個しかでない。 エイコの沢上流部のチシマアザミにエゾシロ…

緑岳登頂断念

この辺りから風当たりが強くなるせいか、アザミ属に似たトウヒレン属の花が多くなる。砂礫地にべたっと張り付くように生えるウスユキトウヒレンが代表的だが、この花は、その1品種として知られるユキバトウヒレン(Saussurea yanagisawae f. nivea)である…

またも花畑

最後のハイマツ林の間で、またもいろいろな花が咲いていた。この黄色の花は、ミヤマアキノキリンソウ(Solidago virgaurea ssp. leiocarpa f. japonalpestris)である。北海道と本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の礫地や草地に生える多年草で、高さは15~7…

草の実、木の実

エイコの沢の脇を上り詰めると、ちょっとした林の中に入る。林下には、いくつか草の実や木の実が見かけられた。この赤い実は、エゾタケシマラン(Streptopus streptpoides)の実である。北海道と本州中部地方以北の亜高山帯の林内に生える多年草で、高さは10…

エイコの沢上流

ようやく緑岳(2,019m)の山頂部に近づいてきた。登山道の右脇には稜線から始まる急斜面の雪渓が残っている。 緑岳の右手彼方に見える山稜は、緑岳に隠れて見えない小泉岳(2,158m)の尾根および東岳(2,067m)と思われる。 エイコの沢の最上流部であり、こ…

なおも雪渓

雪渓を渡りきると、またもや同じような雪渓が横たわっている。こちらも下がどこまで続いているか見えない。 二つの雪渓が並んで残っていたわけである。雪渓の脇は、雪が解けて花畑となっている。 エゾコザクラは何度見ても可愛らしい。北海道でも高山帯だけ…

大雪渓

第二花畑が終わるところにもコエゾツガザクラの大群落があった。コエゾツガザクラは雑種第一代であり、多くの花を咲かせ種子も作るのだが、その種子から子孫を残すことはほとんどなく、まれに戻し交雑が起こるとニシキツガザクラになるという。このようにコ…

大雪田、第二花畑

第一花畑の先には大きな雪田が構えていた。縦横100m近くあるだろう。雪の厚さがどれほどか分からないが、多分、次の積雪まで残る万年雪になると思われる。 振り返ってみてもその広さに驚くが、霧で視界がない時には道に迷いそうだ。所々に赤い粉がまかれ印が…

花畑の花々

第一花畑は、チングルマを中心に延々と広がっているが、同じような雪田融雪地が続くので、意外と花の種類は少ない。その中でもまとまって咲くエゾコザクラは、ひと際目立つ華やかさがある。 エゾコザクラは、日本では北海道にのみ見られるが、国外では千島、…

第一花畑

展望が開けたので黒っぽいえぼし岩を見ると、その左奥に忠別岳(1,962m)が認められるようになった。すぐ右の平ヶ岳とその右手の高根ヶ原も前より分かりやすくなった。 足下には、エゾウサギギク(Arnica unaraschcensis)がぽつんと咲いていた。主に北海道…

緑岳登山開始

遊歩道を左に分けて、ようやく緑岳への登山が始まる。林の中に入ると、足下にゴゼンタチバナ(Chamaepericlymenum canadense)が群生していた。北海道と本州中部地方以北、四国の亜高山帯〜高山帯の林下や林縁に生える多年草で、高さは5~15cmになる。4~6個の…

高原温泉、泥火山

翌朝は早くから晴れ渡って、絶好の登山日和である。ヒグマ情報センターの後ろに見える山々は、大雪山南北縦走路の尾根であるが、尖って見えるのは縦走路手前のえぼし岩という岩峰であり、そのすぐ左の平たい山が忠別岳(1,962m)と思われる。緑岳は、センタ…

大雪高原温泉

大雪山第三の高峰、白雲岳(2,230m)を眺める緑岳(2,019m)に登るため、その日のうちに層雲峡を発って、大雪高山温泉に向う途中、大雪ダムに立ち寄った。日本第三の大河である石狩川本流に、昭和50年(1975)に建設された、全国屈指の多目的ダムで、形式は…

層雲峡温泉へ

最後にもう一度、チシマノキンバイソウを見ておきたい。丈は20~80cm、花径は4~5cmほどで、大雪山の黄色い花の中では、丈も花も最も大きく最も目立つ。 ようやく、黒岳リフトが見下ろせるところまで下りてきた。急坂なので雨に降られたら難儀しそうな道も、あ…

下山開始

黒岳下山開始とともにエゾウサギギクを見つけた。左後ろの白い花は、ハクサンボウフウである。 チシマノキンバイソウもまとまって咲いていて色鮮やかである。 午後には雷雨があるというので早めに下山を始めたが、またもや日が射してきたり天候不順である。…

黒岳山頂へ戻る

行きがけにも見かけたコマクサ(Dicentra peregrina)を帰りはゆっくりと眺めることができた。北海道と本州中部地方以北の高山帯の砂礫地に生える多年草で、高さは5~15cmと小さい。葉は全て根生し、3出状に細かく裂け、粉白を帯びる。花茎の先に淡紅色の花…

黒岳石室への道

霧がかかって見晴らせないが、開けているはずの山頂から、大雪山では数少ない避難小屋である黒岳石室に向って歩き始める。ゴツゴツした頂稜部の溶岩台地では、黒岳山頂までの急な登山道で見かけた花とすっかり違った植物分布が見られる。足下の小さな花は、…

黒岳山頂

そろそろ山頂間近と思う頃、足下にイワギキョウ(Campanula lasiocarpa)が咲いていた。北海道と本州中部地方以北の高山帯の砂礫地や岩壁に生える多年草で、高さは5~15cmになる。青紫色の花は、斜め上向きに咲く。花冠は2~2.5cmで無毛である。 この辺りはお…

まねき岩

こちらのフウロソウは、トカチフウロ(Geranium erianthum f. palescens)である。北海道中央高地の亜高山帯〜高山帯の広葉草原に生える多年草で、高さは30~50cmになる。母種のチシマフウロの1品種で、チシマフウロの淡紅紫色に対して、白に近い淡青紫色で…

高山植物の道

葉陰に隠れて目立たないこの花は、アブラナ科のハクセンナズナ(Macropodium pterospermum)という。北海道と本州の中部地方以北の高山帯のやや湿った草地に生える多年草で、茎は枝分かれせず、高さは30~100cmになる。花は径6mmほどで総状に多数つき、下の…

黒岳登山道の花

霧が少し晴れて木漏れ日があたるようになった。その足下に背の低いエゾウサギギク(Arnica unalaschcensis)が咲いていた。主に北海道の高山帯の草地に生える多年草で、高さは10~30cmになる。主に本州中部地方の高山帯に分布するウサギギクの母種である。 先…

黒岳リフト、7合目

黒岳ペアリフトに乗ると、足下にいろいろな花が咲いているのを見る。この黄色い花は、ミヤマオグルマ(Senecio kawakamii)である。北海道の中央高地周辺、利尻、知床の高山帯の草地や礫地に生える多年草で、高さは10~30cmになる。普通、茎や葉には白い毛が…