半坪ビオトープの日記

木曽駒ヶ岳

千畳敷遊歩道を剣ヶ池へ

ミヤマリンドウ 八丁坂を下り終え、千畳敷カールの遊歩道に合流し、剣ヶ池に向かう。足元に咲くこの可憐な花は、リンドウ属のミヤマリンドウ(Gentiana nipponica)という日本固有種。北海道と本州中部以北の高山帯の湿原や湿り気のあるところに自生する多年…

まだ八丁坂下山中

千畳敷カールの遊歩道 かなり八丁坂を下ってきて、千畳敷カールを一周する遊歩道もよく見えるようになった。 モミジカラマツ この白い花は、モミジカラマツ属のモミジカラマツ(Trautvetteria caroliniensis)という宿根性多年草。北海道および中部以北の高…

乗越浄土から下山開始

乗越浄土より千畳敷駅 いよいよ乗越浄土から下山開始する。膝の具合が悪く踏ん張りが効かないので、上りより下りの方が不安だ。千畳敷カールの向こうにロープウェイの千畳敷駅が見えるが、霧が湧き上がってきた。両手にストックを握りしめてゆっくり歩き出す…

乗越浄土

乗越浄土 ようやく急斜面の八丁坂を登りつめて、宝剣岳と伊那前岳との鞍部である乗越浄土(2,858m)にたどり着いた。ここまでくると、木曽駒ヶ岳の手前に構える中岳が見える。 中岳 北を向くと、中岳(2,925m)の手前には赤い屋根の天狗荘があり、中岳の背…

木曽駒ケ岳、八丁坂

木曽駒ケ岳のロープウェイ 奥飛騨から安曇野のわさび農場などを見物しながら木曽谷に入り、駒ヶ根の早太郎温泉に泊まって木曽駒ケ岳を目指した。中央アルプスの主峰、木曽駒ケ岳のロープウェイは、昭和42年、しらび平駅(1,662m)から宝剣岳直下の千畳敷駅…

霧が晴れ上がるかと思う間もなく、またもやガスってきた。剣ヶ池の畔にはチングルマの小さな白い花が咲き、ウラジロナナカマド(Sorbus matsumurana)の白い花が少し咲いている。 落葉低木のウラジロナナカマドは、北海道と中部地方以北の高山に生え、高さは…

天気が下り坂なので、帰りは休憩なしで八丁坂を下り、千畳敷カールの遊歩道に合流し、なおも雪渓を下る。剣ヶ池が認められないほどガスってきた。 右上に目を向けると、ロープウェイの千畳敷駅から雪渓を横切ってやって来る人も多く、この遊歩道に来る人より…

中岳鞍部への巻き道はほぼ水平なので楽できると思うが、この日初めての南西斜面なので今までと違う花が見られるかもしれないという期待の方が大きい。 と思う間もなく道端に、アブラナ科ハタザオ属のミヤマハタザオ(深山旗竿、Arabis lyrata ssp.kamtschati…

頂上の西側には木曽前岳を経て上松町へと下る登山道があり、すぐ下の頂上木曽小屋から中岳鞍部への巻き道があるのでそこまで下ることにする。 頂上直下は風雪が厳しいため極端に背の低いハイマツなどの植物が地面にへばりついている。頂上木曽小屋の屋根が見…

駒ヶ岳山頂近くの左手にキク科ウスユキソウ属のヒメウスユキソウ(姫薄雪草、Leontopodium shinanense)が咲いているのを見つけた。木曽駒ヶ岳の岩礫地のみに特産する多年草で、日本のウスユキソウ属の中では最も小さく、コマウスユキソウとも呼ぶ。ウスユキ…

中岳から下り始めたところにシオガマギク属のミヤマシオガマ(Pedicularis apodochila)が咲いていた。北海道の日高山脈、中部地方以北の高山帯の草地に生える多年草で、高さは5〜20cmになる。今まで見てきたタカネシオガマに花はよく似ているが、葉の切れ…

群落をつくって咲いている白い花は、バラ科ダイコンソウ属のチングルマ(稚児車、Geum pentapetala)である。北海道、中部以北の高山帯の雪田周辺の砂礫地や草地に生える落葉小低木で、高さは10cmほどになる。葉は羽状複葉、枝は地面を這い、群落をつくる。…

中岳に登り始めると登山道の左脇にコマクサの群落があった。宝剣岳の右手に見える三ノ沢岳(2846m)も大きくその山容をあらわしてきた。 高山植物の女王と呼ばれるケシ科コマクサ属のコマクサ(Dicentra peregrina)は、北海道と中部以北の高山帯の砂礫地に…

目の前に見える宝剣岳(2931m)は、ここまで来ると近くにあって岩の上に立つ人も見える。宝剣岳の裏側には鎖場があるというので今回は行かないが、次回来る時には引き返すつもりで登ってみたいものだ。 とりあえず宝剣山荘に行き、疲れた初心者に休憩をとら…

赤、白、黄色の高山植物の咲き乱れる中を登ってきたが、ようやく乗越浄土に人影を認めることができるほど近づいてきた。 この小さな花は、ナデシコ科ハコベ属のイワツメクサ(岩爪草、Stellaria nipponica)である。本州の北アルプス、白山、八ヶ岳、中央ア…

こちらの黄色いスミレは、高山でよく見かけるキバナノコマノツメ(黄花の駒の爪、Viola biflora)である。北海道、中部以北の本州、四国、屋久島の高山帯の湿ったところに生える多年草で、高さは10cmほどになる。葉は薄くて短毛があり、光沢がない。花柄には…

登山道のまわりには白や赤や黄色の花がたくさん咲いているので、ゆっくり歩きながらどんな花か確かめていくことにする。 一番目につく白くて大きい花は、キンポウゲ科イチリンソウ属のハクサンイチゲ(白山一花、Anemone narcissiflora var. japonica)であ…

千畳敷カールを見下ろすと、白いハクサンイチゲと思われる花を中心にお花畑が広がり、締めくくりに剣ヶ池がある。登山しない観光客は雪渓を横切るものの、この辺りを一周して花を楽しむことになる。雲海の向こうには、甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳、北岳が見えるが…

千畳敷駅の北から北西に向けて千畳敷カールと宝剣岳が見えるのだが、駅舎の裏手、つまり南東の谷を見ると一面に雲海が広がっている。ロープウェイの鉄塔の先に微かに富士山(3776m)が見える。赤石山脈いわゆる南アルプスのほとんどが見えるので、分かりやす…

夜中に起きると満天の星空に流れ星が一つ走った。朝5時半に宿から見ると、雲が少しかかっているが晴れそうだ。右手の中御所谷の奥に宝剣岳(2931m)が小さく確認できる。 駒ヶ岳ロープウェイは、しらび平(1661.5m)〜千畳敷(2611.5m)まで標高差950mを…