半坪ビオトープの日記

2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

玄関脇の大火鉢には、マルタニシとアメリカザリガニが住んでいる。数年前に神奈川県のとある水路でザリガニらしき幼生をたくさん見つけた。エビの仲間かニホンザリガニの子かと思い、連れ帰って育ててみたら、やはりアメリカザリガニとなった。古い火鉢に水…

大きな水槽に4匹飼っているイモリのうち、最も痩せているのがこの「シマ」だ。背中はみな同じで区別がつかないから、赤い腹の模様で名付けている。これは前足の下の胸に黒い「島」状の模様があるので「シマ」と呼んでいる。 秋になると雄には婚姻色が現れる…

近くの家の軒先にヒイラギ(柊)の花が咲き出した。ヒイラギとはひいらぐ(疼ぐ)で、痛いという意味の古語が転化したものと言われる。葉に刺があり、触ると痛い。 節分の時、ヒイラギの枝葉に焼いたイワシの頭を刺して門口に挿す風習が昔は全国にあったが、…

ヤマアカガエルを最後に見かけてから3週間も経ったので、11月上旬には冬眠したと思われる。ビオトープにはヌマエビもいるのだが目立った動きはなくなった。 屋上にはまだハナアブがやってくる。これは最も普通に見られるナミハナアブだ。春早くから秋の終…

池のそばに見慣れぬシダが瑞々しく葉を垂らしている。小さな葉の形は耳垂の部分が膨らむ程度がホソイノデにそっくりだが、ホソイノデだとすると2回羽状複葉なので分岐が1回多い。オシダ科イノデ属の仲間にはよく似たものが多く同定が大変難しい。イノデ属…

細長い葉が一枚出ている。これは実生のシュロの葉だ。今春までビオトープの上はキウイ棚になっていたので、野鳥がよく群れ遊んでいた。そのためトウネズミモチやシュロなどの実生が多くなっている。シュロは10mほどに育つ雌雄異株の常緑高木で、ワジュロ…

どこの庭でもいつの間にか大きくなってしまう、ずうずうしい木がこのトウネズミモチ(唐鼠黐)である。中国原産で公園や街路樹にも植栽される。名は果実の形がネズミの糞に似て、葉がモチノキに似ていることに由来する。日本のネズミモチに似ているが、葉を…

昨日、屋上にはもう一匹アブがいた。これもハナアブの仲間だ。花に集まり蜜や花粉を食べる。ハナアブには似たものが多く同定が難しい。腹部の黒と黄色の模様から判断して、このハナアブはフタホシヒラタアブであろう。 双翅目(ハエ目)は大きくアブ(虻)の…

屋上は小菊が少し咲いているだけでさびしくなった。それでも飛んできたのがこのオオハナアブだ。一見マルハナバチか小型のクマバチのようだが、それらハチに擬態して身を守っている。腹部の太いオレンジ色の帯が特に目立つ。日本全土を含むアジア一帯に分布…

10日ほど前に勤務先近くの道端で見かけたツマグロヒョウモンの幼虫が、今日は歩道に出てきて日向ぼっこをしていた。前は15mmの2齢だったが、今度は背にオレンジ色の筋のある20mmの3齢になっていた。スミレの株から離れて歩道に出ていると踏み潰…

クワの近くに実生のアオギリ(青桐・梧桐)が元気よく育っている。高さ15mにもなる落葉高木で、葉がキリに似て樹皮が緑色なのでこの名がある。果実の形が特徴的で、5本のさやが垂れ下がり、はじけて小さな靴べらのような舟形になり、種子が4つばらばら…

ビオトープの隅に実生(種から芽生えた苗)のアオキがひっそりと葉を広げている。今春までキウイの枝が茂っていてヒヨドリやムクドリなどの野鳥がよく寄ってきていた。その鳥の糞とともに種が蒔かれたのだろう。 学名=Aucuba japonica のとおり、日本特産で…

屋上にはヤマトシジミがまだ飛び回っている。ほかにはコアシナガバチが餌を探しているが、もう餌はほとんどないだろう。つい1週間前にはこのルリチュウレンジが飛んでいた。全身が暗い青藍色で光沢があり、翅は黒色で半透明。刺す針は持たないが、ミフシハ…

ミゾソバの葉を小さなシャクトリムシ(尺取虫)が食べている。シャクトリムシはシャクガの幼虫で、尺を取るような独特な歩き方が興味を誘う。シャクガ科は日本で約800種と種類が多く、姿形もいろいろある。蝶や蛾の幼虫は普通毛虫と呼ぶが、毛のないもの…

池の脇にジャノヒゲ(蛇の鬚)の小さな株が見つかった。別名、リュウノヒゲ(龍の鬚)は、細い葉が密生する姿に由来する。大きな株になれば夏に白色または淡紫色の小さな花が咲き、冬には鮮やかな青色の種子が熟す。庭園の樹木の下草として古くから使われて…

クワ(桑)の茎にツマグロオオヨコバイ(褄黒大横這)が下を向いている。羽の先が黒く、胸の背側に4個の黒点がある。近づくと横に這って葉や茎の裏に隠れる。本州以南に広く分布、都会でもいろいろな植物に、ごく普通に見られる。キウイにもたくさんへばり…

池の向こう側には岩の周りにイヌワラビ(犬蕨)の株がいくつかある。人家の周りにも普通に見られ、利用価値のないワラビという意味だ。イワデンダ科メシダ属。2回羽状複葉で、葉は柔らかい草質。全国に分布。どちらかというと庭に蔓延って始末に終えぬ雑草…

池の手前にはヤブソテツ(藪蘇鉄)が茂っている。オシダ科で日本全国の山地・低地に普通。葉は厚い紙質で光沢がほとんどない。葉の全形は披針形、一回羽状複葉で羽片先端にわずかに鋸歯があり、縁が不規則に波打つ。側羽片は20対前後ある。ソーラス(胞子…

10月下旬から池のほとりで小さなアサガオ(朝顔)の花が咲き出した。ほったらかしの屋上では、ほとんど野生化して小さくなってしまったアサガオがあちこちに咲いている。その種が何かの拍子で飛んできたのだろう。こんな花でも秋も深まって殺風景の池の端…

ヤブマオが茂りすぎて池がよく見えないので半分以上伐採した。すると中央池でヌマエビがゆったり泳いでいるのが見えたが、池が暗すぎて撮影はできなかった。かわりにヤマアカガエルの子ガエルがぴょんと跳ねたのに気づいた。先月見かけた2匹の子ガエルに比…

ビオトープのミゾソバの花が次々と咲き乱れ、ピンク色の小さな蕾が可愛らしい。そこでマルシラホシカメムシ(丸白星亀虫)を見かけた。エノコログサなどイネ科の雑草類を食草とし、人里を含め、本州以南に広く分布する。よく似た仲間が多く、肩が尖るトゲシ…

鬼怒川温泉から駅に向かう途中の線路脇の石垣でヤクシソウ(薬師草)を見かけた。秋が深まっても目立つ黄色の野草として、人里や低山の道路脇や草原など全国に分布する。キク科タビラコ属で、葉は薄く基部で茎に葉を抱く。花の咲いた後は下を向く。ニガナに…

鬼怒川の渓谷に架かる吊り橋=滝見橋を渡りきった林の日陰にひっそりと白菊が咲いていた。ヨメナ属のカントウヨメナやユウガギク(柚香菊)よりは、シオン(紫苑)属のノコンギク(野紺菊)に似ている。これは葉の形と花の色からシロヨメナ(白嫁菜)と思われ…