半坪ビオトープの日記

シュロの葉

細長い葉が一枚出ている。これは実生のシュロの葉だ。今春までビオトープの上はキウイ棚になっていたので、野鳥がよく群れ遊んでいた。そのためトウネズミモチやシュロなどの実生が多くなっている。シュロは10mほどに育つ雌雄異株の常緑高木で、ワジュロ(和棕櫚)とトウジュロ(唐棕櫚)がある。前者は南九州原産で、後者は中国南部原産である。葉の先端が折れ曲がるほうがワジュロである。
昔は学校の庭にもよく植えられていたが、最近は少なくなった。公園などの植栽品からどちらも野生化して、雑木林や宅地に近い低山で群生している場合がある。
幹を覆う暗褐色の繊維は、シュロ縄やたわし、ほうきの原料になる。また、若い葉を漂白して草履表、帽子、敷物、篭などを作る。
ここには葉が二枚になっているものも含め数株芽生えている。小さいときは可愛いが、数年経つとすくすく育ち、根がよく張って引き抜くのに骨が折れるので要注意だ。