半坪ビオトープの日記


ユリ科ギボウシ属の花は、東アジア特産の多年草で、特に日本に多く、代表的なのはオオバギボウシ(Hosta sieboldiana) である。ホスタという属名は、オーストリアの医師で植物学者ホストの名にちなむ。
ギボウシ(擬宝珠)という和名は、橋の欄干などにネギの花の形をした擬宝珠という飾りがあるが、それとこの花の蕾の集まった形が似ているため。江戸時代より観賞用に植栽され、若葉や蕾は食用になる。
ヨーロッパには18世紀末までに中国原産種が入り人気を博した。日本産は1830年頃にシーボルトにより持ち込まれた。欧米では人気が高く多くの園芸品種が作り出された。
この花は、オウゴンフクリンオオバギボウシという園芸品種であり、オオバギボウシの黄色覆輪変種である。葉は長さ40cmほどもあり、花茎も1mほどになる。オオバギボウシそのものは、日本全国の山野の日当たりのいい湿地に分布し、薄紫または白色の花を咲かせる。

これは白覆輪となっているオオバギボウシで、オウゴンフクリンよりは葉が一回り小さい。

この紫色の花は、ムラサキギボウシ(H. ventricosa) といい、中国中部原産だがかなり前から日本で栽培されている。花の肩が膨らんで鐘形になっている。

葉が黄緑色の覆輪で白い花を咲かせるこの花は、フランシス・ウィリアムズ('Frances Williams') という園芸品種で、トウギボウシ(H. sieboldii) の実生といわれ、イギリスで命名された。