半坪ビオトープの日記


今年もまた、ポルツラカ(ポーチュラカ、Portulaca oleacea 'Wild Fire')があちこちで咲き始めた。赤、桃、濃桃、黄、白のほか、このように赤と白の絞りもあり、八重咲きもある。
原種は、スベリヒユ(滑莧)といい、世界中の熱帯から温帯にかけて幅広く分布する多年生植物で、日本全国の畑や道端に自生していて、食用にもされるが雑草扱いもされる。花径8mmほどの黄色の小花をつける。

「ひゆ」とは元来「小さく可愛らしい」ことを意味し、「すべりひゆ」とは茹でた際に出るぬめりに由来する。薬用としては、利尿作用があるので乾燥させて生薬にする。民間薬として、葉の汁が虫さされに効くとされる。また、古代ローマ時代、大プリニウスの博物誌では、様々な傷病に効く薬草として紹介されている。

山形県では「ひょう」と呼び、茹でて芥子醤油で食べる山菜として扱われ、干して保存食にもされた。トルコやギリシアでは、生または炒めてサラダにするという。
アクが気になる場合は、重層入りの湯で長めに茹で、水にさらしてアクをぬくのがよい。和えもののほか、トリ肉、豚肉などと炒めたりする。