半坪ビオトープの日記

群馬

赤城山、吹割の滝、水芭蕉の里

赤城山の覚満淵 5月上旬に春の花を探しに赤城山周辺を訪れた。大沼の南の湿原、覚満淵を鳥居峠から見晴らす。 アカヤシオ 赤城山は、春を告げるアカヤシオの花が咲くので有名だが、中でも手っ取り早いのがこの鳥居峠だ。駐車場の目の前の尾根にアカヤシオ(…

吹割渓谷

吹割の滝の上流にも遊歩道が続き、中洲の千畳敷にはススキが生えている。その先には浮島があって川は二分され、浮島橋と吹割橋の二つの橋が架かっている。 浮島橋の上から下流を眺めると、浅瀬が広がる千畳敷の左側に遊歩道が認められ、彼方の吹割の滝に川は…

老神温泉、吹割の滝

昨秋は例年に比べて数多く紅葉狩りに出かけた。まず初めはいつもの遊び友達と11月初旬に群馬県沼田市の老神温泉を訪れた。赤城山の北麓、片品川沿いに温泉街が広がる老神温泉には、開湯伝説がいくつもある。その昔、赤城山の神である大蛇と、日光の二荒山(…

榛名神社、国祖社

国祖社は、もと榛名山西部の御祖霊嶽にあったものを、本社のそばに摂社として祀るようになったと伝えられている。神仏分離以前は勝軍地蔵と阿弥陀仏を安置し、本地堂とも呼ばれた。 国祖社の前から拝殿を振り返って見ると、彫刻が随所にちりばめられているの…

榛名神社、本殿

榛名神社は、延長5年(927)の延喜式神名帳には、上野国十二社の群馬郡小社として記録されている。社伝によれば、用明天皇元年(585)に祭祀の場が創建されたといわれる。中世には上野国六の宮と位置づけられ、南北朝時代には主導権争いが展開された。北朝…

榛名神社、神楽殿

榛名川を右に見ながら上ってきた参道が、御水屋のところで直角に左に折れて、急な石段を上り始める。榛名川の対岸には、細い瓶子(みすず)の滝が見える。瓶子とは、神に供える神酒を入れる器のことで、滝の両脇の岩が瓶子岩と呼ばれていたことに因む。滝の…

榛名神社、三重塔

水琴窟の上を見上げると、右に朝日岳(雷天岳)が、左に夕日岳(風天岳)と呼ばれる岩山が聳えている。朝日岳の中腹には「宝珠窟」という洞窟があるそうだ。 参道が石段となるが、これは塩原太助が奉納した玉垣とある。新治村に生まれた塩原太助は19歳で江戸…

榛名神社、随神門

赤城山・妙義山とともに上毛三山の一つである、榛名山の火口湖・榛名湖から、南西に流れくだる榛名川に沿って、榛名神社がある。参道の手前には宿坊が軒を連ねる。近世には榛名講が盛んになり、最盛期の元禄から寛政の頃には百軒を超え、門前町である社家町…

東善寺

高崎から榛名山南西麓を廻って草津へ抜ける道を草津街道といい、草津の手前の長野原で西に向かい、鳥居峠を越えて長野に入る道を信州街道という。どちらも長野原まで一緒だが、信州街道の要所として榛名山南西麓に大戸宿があり、関所が置かれていた。大戸関…

川戸神社

中之条から榛名山の西麓を南進すると、まもなく交差点に原町の大ケヤキが姿を見せる。樹高8m、目通り幹囲10m、推定樹齢1000年で、1933年に国の天然記念物に指定されているが、今はかろうじて1本の枝が生き残っている状態である。 さらに南西へ2kmほど…

吾妻神社

帰りは榛名神社を見るだけだが、ついでにいくつか寺社を廻った。中之条の町外れに吾妻(あがつま)神社がある。 うっそうと杉の木が林立する境内に入ると、参道の左手に大きな石碑が建っている。篁庵(高橋景作)追遠碑である。江戸時代後期の蘭学者・高野長…

暮坂峠、たんげ温泉

暮坂峠に向かう道に入ると、牧水の歩いた道・若山牧水歌碑の案内がいくつか現れる。花敷温泉から暮坂峠までの牧水コース散策案内では、14の詩歌碑が記されている。ここはその5番目の詩歌碑で、「うららかに峰は晴れたれ我が登る山そばみちの路のゆくてに」…

世立八滝、大仙の滝

野反湖やその手前の尻焼温泉などの地域を、今は中之条町六合(くに)地区というが、平成22年の合併前は六合村であった。六合村は明治33年(1900)に草津村から分かれたが、明治22年(1889)に草津村となる前に6つの独立した村だったため、6つの大字を合わせ…

野反湖畔

1時間程下って車道に出た。反対側の登山口である。下り道は展望がほとんどなかったので、こちらから登るのは面白くない。これから野反湖畔を真っ直ぐ南進して富士見峠に戻る。 湖畔に下る道沿いにもいくらか花が咲いている。この小さな花は、ユリ科のチゴユ…

八間山下山道

八間山山頂には壊れかけた避難小屋があり、その脇を北に向かって下り始めるとまもなく、右手に白砂山(2139m)への登山道が分かれていく。野反湖を囲む三壁山(1974m)などの山々の向こうには、岩菅山(2295m)や裏岩菅山(2341m)などの志賀高原の高峰…

八間山山頂

再びズミの花が現れたところで急に視界が開け、笹原に覆われたイカイワの頭に向かう登山道が認められた。 足下にはツバメオモト(Clintonia udensis)の小さな花が咲いていた。北海道と奈良県以北の本州の山地帯上部から亜高山帯の林内に分布する。長さ15〜3…

ナエバキスミレ、イカイワの肩

こちらの黄色いスミレは、オオバキスミレの変種、ナエバキスミレ(Viola brevistipulata var. kishidae)の花である。本州の東北地方南部、上越地方、北アルプスの山地帯〜亜高山帯に生える多年草で、高さは10cm以下と小さい。茎や花柄が赤みを帯び、葉に光…

シラネアオイ、ウラジロヨウラク

ようやくシラネアオイ(Glaucidium palmatum)の群落にたどり着いた。北海道と本州中部地方以北の山地の林内に群生する多年草で、高さ15〜30cmの花茎の先に径5〜10cmの大きな花を咲かせる。 淡紅紫色の花弁のように見えるのは萼片で、花弁はなく、雄しべ…

レンゲツツジ、コマクサ

イワカガミと一緒に白いミツバオウレン(Coptis trifolia)の花が咲いていた。北海道と本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の針葉樹林の林内、林縁などに生える常緑の多年草で、小葉は3裂し、鋭い重鋸歯がある。5枚の白い萼片は花弁状で、本来の花弁は黄色…

野反湖、富士見峠

6月中旬に群馬県の野反湖と榛名山神社周辺を廻った。久しぶりのハイキングなので朝早く野反湖に直行したが、富士見峠(1561m)に着いたのは9時半になった。どんよりした天気の中、峠の駐車場に着いた途端に雨が降り出した。シラネアオイが満開だというの…

二宮赤城神社、本殿

二宮赤城神社の創建は不詳だが、社伝では垂仁天皇の時代に創建されたと伝えられている。建久5年(1194)には源頼朝が社殿を再建し、社領100石が寄進され社運が隆盛した。戦国時代の永禄年間(1558~70)小田原北条氏の兵火に見舞わられ、社殿をはじめ社宝、…

二宮赤城神社、拝殿

赤城山の山麓南面、二ノ宮町に赤城山を背にして、二宮赤城神社が鎮座している。この赤城山麓の二宮赤城神社は、赤城山頂の大洞赤城神社、山腹の三夜沢赤城神社と、延喜式神名帳の名神大社である上野国勢多郡赤城神社の論社となっているが、いまだに確定して…

三夜沢赤城神社

赤城山の南側山腹の三夜沢町に、三夜沢赤城神社が鎮座している。赤城山頂の大洞赤城神社、山麓の二宮赤城神社と、延喜式神名帳の名神大社である上野国勢多郡赤城神社の論社となっているが確定していない。 創建は不詳だが、神社の由緒によれば、上代に豊城入…

大洞赤城神社

吹割の滝から老神温泉の脇を通り、赤城山の北麓を南に上り詰めた大沼湖畔に、大洞赤城神社が建っている。全国に約300社ある赤城神社の本宮と推測される論社の内の一社である。延喜式神名帳の名神大社の上野国勢多郡赤城神社の論社には、赤城山頂に鎮座する当…

吹割渓谷遊歩道

吹割の滝と吹割渓谷は、国の天然記念物および名勝に指定されている。この渓谷を廻る遊歩道は、一周約1時間かかるという。 遊歩道を遡って進んでいくと、前方に浮島とその右の浮島橋、左には吹割橋が架かっている。浮島には、古墳時代に榛名火山から噴出され…

鱒飛の滝、吹割の滝

尾瀬付近を源にして流れる片品川の渓谷美は、利根川の支流群中第一といわれ、鱒飛の滝、吹割の滝、般若岩、獅子岩など、数十mの断崖がそそり立つ雄大な景観が、訪れる人を楽しませてくれる。 渓谷を廻る遊歩道も整備されていて、吹割の滝の下流にある鱒飛の…

水芭蕉の森、越本武尊神社

尾瀬方面と日光方面との分岐点にある鎌田の温泉に泊まった翌朝、鎌田の北5kmほどの越本地区にある水芭蕉の森を訪ねた。前日の花咲集落より山深くなったせいか、4月中旬でもかなり雪が残っていた。 林の中を雪を踏みしめ進んでいくとやや開けた所に出る。…

ほたるの里、武尊渓谷

片品村の花咲集落の近くには、天王桜、オキノ桜、仲次郎桜などサクラの名所がある。武尊神社の近くに天王桜(オオヤマザクラ)があるというので寄ってみたが、4月中旬ではまだ早すぎて少しも咲いていなかった。天王桜のすぐ先には、針山、ほたるの里など、…

花咲武尊神社

片品村花咲の村はずれにある武尊神社は、保高明神、保鷹明神あるいは宝高明神ともいわれ、利根郡76村の武尊神社の総鎮守と呼ばれた。 武尊山は山伏修験道の神山として崇められてきたが、この山が開かれたのは、花咲に華蔵坊という山伏が修験道場を建て、それ…

湯原武尊神社

群馬県利根郡川場村には、武尊神社が大字生品、天神、立岩、湯原と四つもある。その中で最も大きいものが、川場村中心街の北、川場温泉にある湯原の武尊神社である。正面入母屋の妻飾りには大きな邪鬼が睨みを利かせている。 拝殿は、桁行3間、梁間3間の入…