半坪ビオトープの日記

榛名神社、随神門


赤城山妙義山とともに上毛三山の一つである、榛名山の火口湖・榛名湖から、南西に流れくだる榛名川に沿って、榛名神社がある。参道の手前には宿坊が軒を連ねる。近世には榛名講が盛んになり、最盛期の元禄から寛政の頃には百軒を超え、門前町である社家町は大いに賑わったという。この般若坊は江戸時代後期に建てられた宿坊で、主屋及び赤門と呼ばれる長屋門は、国の有形文化財に登録されている。宿坊とともに門前そば屋でもある。

宿坊と土産物屋の並ぶ坂道を上り詰めると、社号標とともに青銅の二の鳥居が建っている。

境内に入って随身橋を渡ると、正面に大きな随神門が構えている。弘化4年(1847)に建てられた八脚門である。

神仏習合時代には運慶作と伝えられる仁王像が置かれた仁王門だったが、神仏分離令により仁王像は焼かれ、現在は明治39年(1907)に祀られた随神像が安置されて随神門と呼ばれている。

複雑な組物と彫刻で重厚な建物となっているが、3手先組物の通肘木の花鳥の彫刻や虹梁持ち送りの花の彫刻がとりわけ目立つ。

随身門を潜り抜けると、榛名川に架かるみそぎ橋を渡る。橋の右手前には寿老人が立つ。橋を渡ると右上に鞍掛岩があるのだが、草が茂って見分け難い。

石畳の参道を上っていくと、右手に千年杉が聳えている。榛名神社は千数百年の歴史があるのだから当然ながら古木がたくさんある。

参道の左手の斜面に、秋葉神社の鳥居が建っている。火伏せの神、秋葉大権現を祀る秋葉神社だが、この先に社があるのかわからない。榛名神社境内の山腹斜面部からは、9〜12世紀の土器群・錫杖、堂の礎石を思わせる石材など、山岳宗教の施設跡と推測される榛名神社厳山遺跡が見つかっている。

少し進むと右手にお土産屋、左手に水琴窟がある。