半坪ビオトープの日記

川戸神社


中之条から榛名山の西麓を南進すると、まもなく交差点に原町の大ケヤキが姿を見せる。樹高8m、目通り幹囲10m、推定樹齢1000年で、1933年に国の天然記念物に指定されているが、今はかろうじて1本の枝が生き残っている状態である。

さらに南西へ2kmほど進むと、川戸神社がある。境内に入るとすぐ左側に小さな道祖神がある。

由緒略記によると、貞治年間(1362~68)の勧請とされる。吾妻郡の領主・斉藤行盛は、碓井郡の里見氏と戦い破れて原町立石河原で首をはねられたという。そのとき行盛が自らの首を投げつけると、2丁ほど先に飛んでいき大木に架かった。それを行盛大明神として祀ったのが始まりで、当初は首宮大明神と称した。
拝殿は、入母屋造、千鳥破風付で重厚な建物である。

明治2年に川戸神社に改称された。社殿は東面して鎮座する。拝殿向拝は大きくはないが、虹梁上の龍の彫刻は、髭が細く自在に伸びて躍動感がある。

祭神として、邇邇芸命、吾妻太郎行盛、火産霊神大物主神五十猛命大山祇命、鹿屋野比賣命などを祀る。かなり多くの神社が合祀されてきたと考えられる。

拝殿の後ろには幣殿、妻入の本殿と連なっていて、本格的な構造である。

本殿の屋根も拝殿と同じく2軒繋垂木で、尾垂木も3段あり組物がかなり豪壮に施されている。

社殿の右手には、境内社の稲荷神社がある。

社殿左手には、諏訪神社が祀られている。