半坪ビオトープの日記

尾瀬

尾瀬ケ原のど真ん中の少し東に建つ竜宮小屋は真っ黒で堂々としていた。湿原に囲まれていて至仏山の夕日、燧ヶ岳の朝日も見られるので、カメラマンの利用が多いという。季節にはホタルも見られるそうだ。 ここからは朝通った道を戻るので、見納めに撮るくらい…

見晴十字路に着く前に木道の脇にミツガシワがいくつも咲いていたので、アップで撮ってみた。花弁の内側に密生する白い毛が特徴であり、下の方は咲き終わり、上の方に赤い色をしたつぼみが残っているので、下から咲き上がっていくのがよくわかる。 こちらの風…

ようやく赤田代分岐に着いた。左が三条の滝、右がこれから向かう見晴十字路で、尾瀬ケ原周遊の折り返し点である。花の写真を撮りながらだが、鳩待峠から3時間10分歩いたことになる。 尾瀬ケ原ではいくつものスミレが咲いていたが、最もよく見かけたのはこの…

ヨッピ橋のたもとに咲いていたのは、ムラサキ科キュウリグサ属のタチカメバソウ(Trigonotis guilielmi)である。本州と北海道の山地のやや湿ったところに生える多年草で、枝先の総状花序に径5〜7mmの白色あるいは淡青紫色の花を多数つける。5裂する花…

中田代の下ノ大堀川の河畔にヤマドリゼンマイ(Osmunda cinnamomea var. fokiensis)の大きな群落があり、この構図はよく撮られている。ヤマドリゼンマイは、日本各地の山地の乾燥気味の湿原に生えるシダで、初夏の黄緑の葉はたいへん鮮やかだが、尾瀬ケ原の…

ようやく山の鼻から2.2 Kmの牛首分岐まで来た。ここで東電小屋へ北に分かれて山沿いに進む道もあるが、もう少し尾瀬ケ原を真っすぐ進むことにする。 木道沿いに池塘があるとついつい燧ヶ岳や至仏山が映らないか確認してしまう。少しでも風があるとさざ波が…

やがて池塘があちこちに見かけられるようになると、池塘の水面に廻りの風景が映るのに気づく。池塘は尾瀬ケ原だけでも1500〜2000個はあり、大きさも2mほどから100m近いものまで様々ある。水深も10数cm〜3m以上とまちまちで、水深に応じて様々な生き物…

山の鼻から牛首分岐までの湿原を上田代といい、尾瀬ケ原全体でミズバショウが最も多く咲き残っていると思われる場所である。 6月も下旬になるとさすがに少なくなっていたが、それでも遅咲きのミズバショウをアップすれば、やはり尾瀬にはミズバショウがよく…

群馬県、福島県、新潟県に跨がる尾瀬、特に尾瀬ケ原は、本州最大の高層湿原であり、とりわけミズバショウの群生地として人気がある。山の鼻近くでは木道の脇でも、遅れて咲いているミズバショウ(Lysichiton camtschatcense)を見かけるようになる。中部地方…

山の鼻に近づいてきて、道端の咲き終わったミズバショウの間で、ようやくつぼみを膨らませてきていたのが、コバイケイソウ(Veratrum stamineum)である。中部地方以北と北海道の深山の湿地に生える多年草で、高さは1mほどになり、群生する様子は見事であ…

山の鼻へと下る木道がだんだん緩くなり、木の間から左に残雪のある至仏山(2228m)が時々見えるようになる。渓流に沿うようになると、ガマズミ属のオオカメノキ(Viburnum furcatum)の花がこぼれ咲いている。日本各地の山地に生える落葉低木で、高さは2〜…

6時の朝食後、マイクロバスで鳩待峠に行く。尾瀬へ入山する人の約半数が鳩待峠から入るといわれるだけあって、6月下旬とミズバショウの時期が過ぎても、すでに出発準備している人がたくさんいる。人気がある沼山峠口と鳩待峠口では交通規制が行われていて…