半坪ビオトープの日記


見晴十字路に着く前に木道の脇にミツガシワがいくつも咲いていたので、アップで撮ってみた。花弁の内側に密生する白い毛が特徴であり、下の方は咲き終わり、上の方に赤い色をしたつぼみが残っているので、下から咲き上がっていくのがよくわかる。

こちらの風変わりなスゲは、カワズスゲ(Carex omiana var. monticola)という。中部地方以北と北海道の亜高山帯〜高山帯の湿地に生える多年草で、高さは10〜30cmになる。小穂の大半が雌花で、下部に少数の雄花がある。果胞は4mmで長いくちばしとなる。

見晴(下田代)十字路に着くと山小屋がいくつもある。弥四郎小屋、尾瀬小屋、第二長蔵小屋など6軒ある。ここで簡単な昼食をとって、後はひたすら戻るだけだ。

燧ヶ岳の麓の見晴十字路には山小屋が集まっていて、尾瀬の中心地といえる。この下田代から山の鼻まで一直線に尾瀬ケ原を突っ切って帰る。

こちらの小さな白い花は、ツマトリソウ(Trientalis europaea)という。四国、中部地方以北、北海道、北半球の亜高山帯から高山帯の林床に生える多年草で、高さは10cm前後である。褄取草という和名の由来は、花弁の先端がしばしば淡紅色に褄どられることによる。花期は6〜7月で、花冠は普通7裂する。小型で、葉先が丸く、湿原に生えるものをコツマトリソウというので、これもコツマトリソウと思われる。

このニョキッと伸びたつぼみは、ギョウジャニンニク(Allium victorialis var. platyphyllum)のつぼみである。近畿地方以北と北海道の深山の林下に生える多年草で、強い臭気がある。若芽や鱗茎は食べられ、行者が食べたことからこの名がある。花期は6〜7月で、ネギ坊主のような花を咲かせる。

こちらの小さな花は、アカネ科のクルマバソウ(Asperula odorata)という。葉が6〜10枚、車輪のように輪生するのでこの名がある。本州と北海道の山野の林下に生える多年草で、高さは30cm前後になる。葉は3〜4段で、茎は枝分かれしない。花弁は4裂するが基部では繋がっている。