半坪ビオトープの日記

2025-03-01から1ヶ月間の記事一覧

橿原考古学研究所附属博物館6、初期ヤマト王権の成立

初期ヤマト王権の成立 3世紀半ばを過ぎた頃、奈良盆地の東南部に巨大な前方後円墳が築かれる。これまで何度も述べてきたように、それが最初の大王墓・箸墓古墳である。その造営に直接関わった纏向遺跡内では、石塚古墳やホケノ山古墳などが箸墓古墳に先行し…

橿原考古学研究所附属博物館5、銅鐸など金属器や絵画土器

銅鐸の変遷 銅鐸とは、弥生時代に製造された釣鐘型の青銅器である。紀元前2世紀から2世紀までの約400年間にわたって製作、使用された。語源である「鐸」は、古代中国で用いられた柄付きの青銅器の楽器である。柄を持ちもう一方の手に持った打器で鐸を打ち…

橿原考古学研究所附属博物館4、縄文時代から弥生時代へ

縄文晩期から弥生前期への遺跡の移り変わり 耕地を開き水利を管理する水稲農耕は、縄文時代晩期後半に列島西部の沿岸地域に到来した。しばらくの定着期間の後に、本州北端にまで広がっていく。奈良盆地での弥生時代の始まりは、縄文ムラの生活圏のはずれに移…

橿原考古学研究所附属博物館3、縄文時代の道具、土偶

縄文時代晩期の橿原遺跡から出土した動物の骨など 縄文時代後期(約4,000年前)より以前の遺跡は、奈良県下では山間部に集中している。木津川水系の各河川がつくる谷や、吉野川水系の谷に広がった縄文遺跡は、安定した食用植物と動物・魚類によって、豊かな…