うずしお汽船の高速観潮船 大塚国際美術館の裏手にある亀浦漁港から、うずしお汽船の高速観潮船が出航する。イタリアのメッシーナ海峡、カナダのセイモア海峡と並ぶ世界三大潮流である鳴門海峡の渦潮は、渦の大きさが大潮時には直径20m以上にもなり世界一と…
ゴヤの「1808年5月3日:プリンシペ・ピオの丘での銃殺」 大塚国際美術館の所蔵作品のうち、ルネッサンスの作品だけでも約140点あり、続くバロックの作品はゴヤまで約120点ある。10点以上の作品を展示している人も5人ほどになる。こちらの作品は、スペインの…
ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」 大塚国際美術館の所蔵作品数は1000余点、古代、中世の作品だけでも200点を超えるので多少省略せざるを得ず、ルネッサンスのコーナーに向かう。最初はダ・ヴィンチなどの受胎告知の作品がずらりと並ぶ。その次にボッ…
大塚国際美術館 ミケランジェロ「システィーナ礼拝堂天井画及び壁画」 昨年の暮れに、鳴門・直島・倉敷・岡山と、瀬戸内のいくつかの美術館を巡った。まずは、大塚国際美術館。大塚グループが創立75周年記念として鳴門市に設立した日本最大級の常設展示スペ…
釈迦堂遺跡博物館 甲府盆地の東寄り、笛吹市にある釈迦堂遺跡は、1980年2月から81年11月まで、中央自動車道建設に先立って発掘調査されました。その結果、旧石器時代、縄文時代、古墳時代、奈良時代、平安時代の住居や墓、多量の土器、土偶、石器など30トン…
芸術の森公園の彫刻、「ケンタウロス」 芸術の森公園は、山梨県立美術館と県立文学館を含み、6haもある広々とした園内随所に彫刻を配置した公園である。美術館前のこの黒い彫刻は、エミール=アントワーヌ・ブールデル作の「ケンタウロス(1914)」であり、…
放光寺 仁王門 甲州市円山藤木の恵林寺の少し北に、真言宗智山派に属する古刹、放光寺がある。山号は高橋山(こうきょうざん)。元暦元年(1184)源平合戦で功績を立てた安田義定が一ノ谷の戦いの戦勝を祈念して創建したという。仁王門は天正年間(1573-92)…
清春芸術村 西には南アルプス、北には八ヶ岳が迫り、富士山も遠望できる、山梨県西北部の北杜市長坂町に清春(きよはる)芸術村という芸術文化複合施設がある。清春白樺美術館、安藤忠雄の光の美術館や、アトリエ、茶室、図書館などの施設からなる。 アトリ…
丹波山村 昨年の11月に昇仙峡など甲府周辺を巡った。中央高速ではなく青梅街道(大菩薩ライン)をのんびり通って紅葉を見ようとしたが、丹波山村辺りでも、残念ながらすでに散っているのか紅葉が少ないのか、期待通りの紅葉には巡り会えなかった。 鳳凰三山…
仁科神明宮歴史展示館 仁科神明宮三の鳥居の手前左手には宝物収蔵庫、右手には無料の歴史展示館が建っている。平安時代後期、現在の大町市社には伊勢神宮の荘園である仁科御厨(みくりや)があった。御厨を支配していた御厨の司が仁科氏で、伊勢神宮内宮を勧…
仁科神明宮 大町市の東南部の仁科の森に日本最古の神明造を誇る国宝・仁科神明宮が鎮座している。仁科神明宮の一の鳥居を潜って200mほど参道を進んだ傍に駐車場があり、社号標の先の境内に入ると、かなり先の手水舎の左手前に三本杉が見える。さらにその手…
安曇野市豊科郷土博物館 栂池高原の前後にも安曇野や白馬、小谷など長野県北西部を訪ねた。最初は安曇野市豊科郷土博物館。安曇野は西に北アルプスの山が聳え、東には犀川が流れる自然豊かな地域で、大昔から人が住み約400ヶ所もの遺跡が知られている。約500…
栂池高原自然園 さらに右手を眺めると、自然園から白馬大池方面の尾根が見えるが、おおかた雲に覆われていた。 オヤマリンドウ この青紫色の花は、日本特産種のオヤマリンドウ(Gentiana makinoi)。中部地方以北の亜高山帯や湿原、草地に生える多年草。茎の…
栂池高原自然園、タマガワホトトギス 今年は春に佐渡、初夏に五島列島に出掛け、8月初旬には長野県の栂池高原を散策した。麓の栂池高原駅(839m)からゴンドラリフトで栂の森駅(1582m)に行き、ロープウェイに乗り換えて自然園駅(1829m)まで上がる。…
奥浦湾 五島最終日は福江島を大急ぎで一周し、五島におけるキリスト教復活の拠点とされる堂崎教会へ行く時間が取れた。福江港から北へ、久賀島に面した堂崎教会には、手前に設けられた観光客用の駐車場から奥浦湾に沿って歩いて進む。すると、引き潮で干上が…
明星院前のサギ 福江島の南西部を見た後、南岸を東進し、福江の町近くの郊外に明星院という寺院の前に来た。のどかな田園地帯で、獲物を探している大きなサギを数羽見かけた。翼の色が青味がかった灰色で、飛んだ時に見える風切羽が黒いサギは、日本最大のサ…
井持浦教会 玉之浦町の大瀬崎周辺には、井持浦教会と玉之浦教会がある。この玉之浦一帯は、五島に迫害の嵐が吹き荒れた明治初期、唯一迫害を免れた地区である。井持浦教会は、五島の他の教会と同じく、江戸末期に大村藩から移り住んだ潜伏キリシタンにより信…
城岳展望台 魚津ヶ崎を目の前に眺める魚津ヶ崎公園から後ろを振り返ると、先ほどの標高216mの城岳展望台を眺めることができる。 魚津ヶ崎公園 今はキャンプ場としても利用されている、魚津ヶ崎(ぎょうがさき)公園のあるこの入江周辺は、古代には遣唐使船…
極楽寺 若松港ターミナルの近くに極楽寺が建っている。浄土真宗本願寺派の寺院で、1625年ごろに建立された。重厚な瓦葺きの本殿の中に本尊の銅像如来立像が佇む。 極楽寺 本殿内に安置される本尊・銅像如来立像は、像高36.4cm、銅造・鍍金で、大きめの頭部…
福見教会 さらに南下し、奈良尾港に近づくと、岩瀬浦郷に福見教会がある。この地にキリシタンが初めて移住したのは寛政11年(1799)。5人の男女が外海から迫害を逃れて移住した。最初の教会が建てられたのは明治15年(1882)だが、2年後には台風で崩壊した…
矢堅目 奈摩湾の入口に位置する矢堅目は、円錐形の奇岩がよく目立ち、平戸から五島の西目の海上航路の目標になっている。この地は古くから奈摩湾に侵入する外敵の見張りのために、矢(守備兵)で堅(砦)めたことから「矢堅目」の地名が残されている。室町時…
小瀬良教会 津和崎灯台から有川へ戻る途中、道路脇の高台に赤い屋根の教会を見つけた。小瀬良教会という昭和26年(1951)に石垣の上に建てられた小さな教会でありながら、入口上には楽廊がある。内部は折り上げ式の天井。教会に向かって右側には、イエスを抱…
曽根教会 五島の三日目は、主にこれより北、北魚目地域のキリスト教の教会と景勝地を巡る。まず初めに、ホテル近くの曽根教会を訪れる。旧聖堂は明治32年(1899)、フランス人宣教師アルベルト・ペルー神父の指導により、鉄川与助が20歳の頃初めて教会建築に…
海童神社 新上五島町は若松島と中通島と周囲の島からなるが、中心の中通島は、南北に細長く十字架の形に近い。その十字の部分が中通島の中心部で、西に青方、東に有川の港がある。青方は博多から来て福江に向かう寄港地、有川は佐世保や長崎から来る寄港地で…
福江港、常灯鼻 福江港に面したホテルから、目の前に常灯鼻が見える。第30代領主・五島盛成公が石田城(福江城)を築くにあたり、北東からの波を防ぐため弘化3年(1846)に建造された。当時は防波堤としてだけでなく灯台の役目も担っていた。 屋根尾島 二日…
折紙展望台より 久賀島は馬の蹄のような独特な形をし、島の中心には山々に囲まれるように久賀湾が広がる。島の北東部にある折紙展望台は、島民がコツコツと手作りした展望台で、その功績が称えられ、2006年に国土交通大臣表彰の「手づくり郷土賞」を受賞した…
五島列島、福江港 6月初旬に、かねてから待望の五島列島を旅した。羽田を6時過ぎに飛び立ち、福岡で乗り継ぎ、10時過ぎには福江空港に着いた。早速、福江港ターミナルの遊麺屋(ゆめや)にて、五島名物の五島うどんを使った「あごだしちゃんぽん」を食す。…
清水寺の大銀杏 清水寺は佐渡市新穂大野にあるが、その門前屋敷に「清水寺の大銀杏」と呼ばれる巨木がある。樹高26m、胸高幹囲8.18m、根元幹周10.47mの雄木で、樹齢は約1,000年と推定されている。佐渡市の天然記念物に指定されている。 清水寺、仁王門 清…
長谷寺、仁王門 妙泉寺の東にある長谷寺(ちょうこくじ)は、大同2年(807)に弘法大師の創肇なりと『古伝縁起』に記される佐渡屈指の真言宗の古刹である。寺号は地形が大和の長谷寺に似るところから、「里を長谷と称し、山号を豊山、寺号を自性院長谷寺と…
佐渡国分寺、仁王門 佐渡国分寺は真言宗の佐渡島内最古の寺で、正式名称は佐渡国金光明四天王護国之寺。天平13年(741)の聖武天皇の詔によって743-775年の間に建てられたとされる。天平宝字8年(764)、国から最勝王経・法華経各一巻が施入された時に創建…