半坪ビオトープの日記

直島、地中美術館

小豆島に向かうフェリー・オリーブライン

二日目は高松港から瀬戸内海に浮かぶアートの島・直島に向かう。高松港に停泊しているのは、有名な観光地・小豆島に向かう大型フェリー・オリーブラインである。

直島・宮浦行きの高速艇
直島・宮浦行きの高速艇だと30分ほどで直島につく。小型だが速い。

高松港から屋島を見る
晴れた高松港からは東に屋島の姿がよく見える。急崖で囲まれたテーブル上の高地の一番高いところは約300m、南北に約5km、東西に約2kmある。

女木島
高松港を出港するとまもなく右手に女木島が見えてくる。標高188mの鷲ヶ峰山頂近くに奥行き400mの大規模な洞窟があり、古来より鬼が住んでいたと伝えられていることから、桃太郎伝説とも結びつき「鬼ヶ島」と呼ばれている。大洞窟は見学ができ、随所に赤鬼・青鬼が迎えてくれる。

男木島
大き目の女木島の左手正面に男木島が見えてくる。その左手には豊島がかすかに認められる。男木島には、瀬戸内国際芸術祭2010で制作されたスペインの現代芸術家、ジャウメ・プレンサの作品「男木島の魂」や、山口圭介のアート作品「歩く方舟」などの芸術作品が展示されている。半世紀前の産業廃棄物問題で「ゴミの島」と呼ばれた豊島も、今では「アートの島」と呼ばれるようになった。アーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による「豊島美術館」、アーティスト・横尾忠則と建築家・永山祐子による「豊島横尾館」などがある。

直島と柏島
まもなく右手に直島が見えてくる。右手前にある島は柏島である。直島の周りにある直島諸島の一つの無人島である。崇徳上皇が讃岐配流(1156)の折、直島の浦で柏手を打って難破船を救ったことが島名の由来とされる。

直島の南岸
直島の南岸沖を進む時には、海岸および高台に建物がいくつか認められた。

地中美術館」のテラスが見える
拡大してみると左上に見える建物は、これから真っ先にいく「地中美術館」のテラスのようだ。海岸にもいくつか建物が見えるが何の建物か見分けられない。海岸の崖には杉本博司の「タイム・エクスポーズド」という作品が掲げられているというが、確認できなかった。

地中美術館の入口
直島には町営バスもあるが本数が少ないので不便である。そこで宮之浦港でレンタサイクルを借り、島の南半分にあるいくつもの美術館を回り始める。坂道もあるが電動自転車なので助かる。ようやく地中美術館の入口に辿り着いた。

美術館へ向かう道の脇に咲く桜
岡山市に本拠を置くベネッセホールディングスの福武總一郎名誉顧問が理事長を務める「直島福武美術館財団」が2004年に開設した地中美術館は、福武總一郎がクロード・モネの「睡蓮」を購入したことがきっかけで展示や建築のプランが構想された。設計は安藤忠雄。モネは日本庭園を作るほどの親日家だったが、自宅に造園した「水の庭」や「花の庭」を参考に、チケットセンターから美術館へ向かう道の脇に4段に池を設置し、睡蓮などの草木を植えている。その道を歩くと山側に12月上旬でも冬桜が咲いていた。

大きなコンクリート壁の階段
地中美術館は、瀬戸内の景観を損なわないよう建物の大半が地下に埋設され、館内には、クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルの三人だけの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されている。地下でありながら自然光が降り注ぎ、1日を通して、また四季を通して作品や空間の表情が刻々と変わる。館内受付までは、大きなコンクリート壁の間に設けられた階段を登るが、撮影はここまでが可能で、受付の先にある、三人の作品群は残念ながら撮影禁止である。

レストランのテラス
いちばん奥のレストランの外のテラスには出ることができる。テラスの上の緑色がかった窓は、直島に来る高速船から見えた建物の一部である。

テラスから南西
テラスから南西を眺めると、小さな島に石堤が続いていた。

テラスから南東
テラスから南東を眺めるとベネッセハウスミュージアムと思われる建物が見えた。