半坪ビオトープの日記

アオギリ

クワの近くに実生のアオギリ(青桐・梧桐)が元気よく育っている。高さ15mにもなる落葉高木で、葉がキリに似て樹皮が緑色なのでこの名がある。果実の形が特徴的で、5本のさやが垂れ下がり、はじけて小さな靴べらのような舟形になり、種子が4つばらばらに付く。舟形のプロペラが風に飛ばされ散布される。
すべての植物の花は生殖のために変化した葉の集合体であり、メシベももとになった葉(心皮)がくっついて形成されたのだが、アオギリはこの心皮が種子形成とともに葉の姿に戻る興味深い植物として知られる。
東アジアの熱帯から亜熱帯に分布し、日本では太平洋岸に自生地がある。成長が早く公害にも強いので、街路樹・公園・校庭などに広く植えられている。材は家具・建具・楽器などに利用される。昔は葉をタバコの代用にしたり、種子を煎って食べたり、コーヒーの代用品にもしたといわれる。