半坪ビオトープの日記

オオハナワラビ

昨日は史跡めぐりで文京区の南西部を散策した。牛天神から関口芭蕉庵、水神社などを見学した。これは新江戸川公園で見かけたオオハナワラビ。
新江戸川公園は規模の小さい回遊式泉水庭園で、熊本の細川家の下屋敷だった所。こじんまりとして素朴な感じが好ましい。
ハナヤスリ科ハナワラビ属のオオハナワラビ(Botrychium japonicum)は、フユノハナワラビ(B. terunatum) とよく似ていて、秋に羽状に広がる栄養葉部と直立する胞子葉部を地上に出す。属名は、ギリシア語 botrys(房)に由来し、胞子嚢がブドウの房状に胞子葉に群がってつくことにちなむ。
違いはフユノハナワラビが明るい草地に生えるのに対しオオハナワラビは昼でも薄暗い林床に生えること。さらにオオハナワラビの栄養葉は3出状に3回羽状に深裂する。その小羽片は広披針形で、鋸歯は鋭くとがる。どちらも本州以南に自生するが、不思議な雅趣があり園芸的にも利用されている。