半坪ビオトープの日記

上ホロカメットク山頂


上ホロカメットク山の頂上間近も急坂になっているが、あと一息なのでがんばるしかない。
ホロカメットクとはアイヌ語に由来するが、語源は諸説あって決定的なものはないといわれる。

ようやく上ホロカメットク山(1,920m)の山頂に着いた。次々と涌き上がる雲も強い風の所為で飛んでいってしまうのだろう、十勝岳(2,077m)はまだ青空の下で秀麗な姿を見せていた。

十勝岳をよく見ると山頂付近は火山灰などの火山噴出物で覆われ、平成2年(1990)まで入山禁止だった活火山であることがよくわかる。

山頂の西北西(左下)にある前十勝の1962年噴火口からは、今でも盛んに噴煙が上がっている。日本百名山及び花の百名山に選定されているが、山頂付近ではまだまだ高山植物が少ないと思われる。ここから大崩落地てっぺんの大砲岩まで半時間、そこから十勝岳山頂まで1時間、快適そうな縦走路が続くが、体力も限界に近いので、360度の展望を楽しんで、計画通りここで引き返すことにする。

南東方向を眺めると、先ほども見晴らした、下ホロカメットク山に続く人跡未踏のなだらかな高原が伸びている。

南西方向を眺めると、先ほど登ってきた右下のD尾根から左の上富良野岳が見え、その先には三峰山と富良野岳に続く十勝連峰の終点が望める。

真北を眺めると、右上に見える大砲岩から大崩落地が始まり、馬の背を通って左の三段山山頂まで、立ち入り禁止になっている状況がよく観察できる。

山頂では、キアゲハ(Papilio machaon)が羽を休めていた。日本全国に分布するが、キアゲハの雄は山頂を占有する習性があるので、ここまで雌が飛んでくるとは思えないほど高いこんな山頂でも、頑張って占有している。