半坪ビオトープの日記

2014-01-01から1年間の記事一覧

岩木山下山

岩木山は安山岩で構成されており、頂上部に直径800mの破壊された火口があり、それを埋めて現在の山頂ドームなどが生じた。側火山が3個あり、山頂部や山腹斜面に多数の爆裂火口がある。山頂北東側の赤倉沢の馬蹄型火口は大規模な山体崩壊の跡で、北東山麓の…

岩木山山頂

急な第一おみ坂も15分ほどで登りきると、しばらく平坦な道が続く。木々の間に「夢のカプセル」という標識が立っていた。なにか夢のあるものを埋めているのだろう。 この辺りにもウゴアザミの群落がある。8月も半ばになると花がめっきり少なくなるので、大柄…

大倉岩、おみ坂

岩がするどく天に向かって屹立している。向こうに見えるのは鳥海山である。 登山道脇の岩は険しい姿を見せ、近づかないようロープが張られている。 山頂はまたもや霧に隠れて見えなくなったが、手前右の厳しい急坂の第一おみ坂が姿を現す。やはり青森県最高…

岩木山、鳥ノ海噴火口

右手に鳥海山(1502m)へ上る道を分けて、真っ直ぐ鳥ノ海噴火口に下る道を進む。ここはすでに9合目で、標高1470mある。岩木山山頂(1625m)までちょっと下ってから上るが1時間もかからないだろう。 歩き始めるとすぐ足下にいくつか花が咲いていた。黄色…

岩木スカイライン、リフト

翌朝、岩木山神社に朝日が差し込む様子は厳粛だが、後ろに控える岩木山が雲に覆われているのが気がかりである。 岩木山神社から岩木山麓を西に廻って、嶽温泉の先から岩木スカイラインを八合目まで上る。日光のいろは坂には、第一と第二の二つの坂を合わせて…

岩木山神社、百沢温泉

3年前に津軽に来た時には岩木山の周りを2・3日巡ったが、一度も山の姿を眺めることができなかった。今回は岩木山の麓の高照神社に向かう途中、薄曇りでもようやく岩木山を目にして感慨深い。岩木山の標高は1,625mで、青森県の最高峰であり、その山容から…

津軽信政廟所

本殿後背(西)には真っ直ぐな杉木立の先に、およそ200m隔てて、宝永7年(1710)に弘前城で卒去した4代藩主の津軽信政の廟所がある。 苔むした参道を進むと、右手に「お茶の水」と表示された檜造の湧水小屋が建っている。岩木山の冷たい伏流水が、小屋の…

高照神社

平川市のすぐ西隣は3年前の青森旅行で観光した弘前市なので、市街地を素通りして西の岩木山神社に向かった。 岩木山の麓、百沢街道に沿った岩木山神社の少し手前を右(北)に曲がると、高照神社がある。 三の鳥居の前の広い駐車場から振り返って、石の二の…

平川市の猿賀神社

盛美園の西500mに猿賀神社と鏡ヶ池を囲む猿賀公園がある。鹿角の猿賀神社と同じく、蝦夷討伐の将・上毛野君田道命を主祭神として祀る。境内は約16,000坪の広さを有し、鏡ヶ池・見晴ヶ池の二つの大池がある。石造の一の鳥居を潜ると朱色の二の鳥居である両部…

盛美園

酸ヶ湯で昼食の後、黒石市の隣の平川市にある盛美園に立ち寄った。津軽で盛んだった大石武学流の造園を代表する庭園で、国の名勝に指定されている。 武学流は江戸時代の始め頃、都落ちしてきた公卿が、仏教文化と地元に根付いた古神道文化の思想を習合させて…

赤倉岳の下り

下り始めて今まで上ってきた道を眺めると、ハイマツの尾根の先に赤倉岳の肩があり、人がたくさん見える。 帰り道で東側の崖下を覗いてみたが、赤倉岳の肩の下は余りにも急で、残念ながら咲いている花はあまり見つけられない。 下りの登山道脇で、上りでは気…

赤倉岳の祠

赤倉岳の肩から見晴らしのよい尾根道を進むと、前方にはギザギザの井戸岳(1537m)その右に大岳(1584m)が並んで見える。さらに右手彼方には南八甲田の山並みの一部が見える。 井戸岳と大岳の西側に伸びる裾野を下ったところの広大な湿地帯は、毛無岱(け…

赤倉岳の肩

山の稜線に近づくと、背の低いハイマツ(Pinus pumila)が群生している。本州の中部地方以北および北海道の高山帯に生える常緑針葉樹で、高さは1〜2mになる。よく枝分かれして長さ10m以上になるものもある。日本の高山ではよく森林限界の最後の低木とし…

赤倉岳の肩へ

登山道脇に、キク科のヤマハハコ(Anaphalis margaritacea)の花が咲いていた。本州の中部地方以北および北海道の山地の日当りのよい草原や路傍などに群生する雌雄異株の多年草で、高さは30~70cmになる。花期は8〜9月で、茎の上部に淡黄色の頭花を散房状…

田茂萢湿原

遊歩道の木道は湿原から離れて進む。再び田茂萢(たもやち)湿原を眺めるところに出ると、今度は黄色いキンコウカの花がたくさん咲いているのが認められた。 ユリ科のキンコウカ(Narthecium asiaticum)は、北海道と本州の近畿地方以北の主に日本海側の山地…

八甲田ロープウェイ

盛岡から田沢湖を経て青森県の八甲田に着き、4日目にしてようやく雨の降らない日を迎えた。今日こそ山歩きを楽しみたいのだが、まだ風があってロープウェイが運行するか微妙だ。 八甲田山とは、十和田八幡平国立公園の北部に横たわる連峰の総称で、主峰八甲…

酸ヶ湯

小坂ICから黒石ICを経て八甲田山麓の酸ヶ湯に向かう。青森市と十和田湖間を結ぶ八甲田・十和田ゴールドラインに合流する直前に、城ヶ倉大橋が架かっている。全長360mあり、上路式アーチ橋としては日本一の長さを誇る。橋の上から谷底までは高さ122mで、下…

大湯環状列石

鹿角から十和田湖に向かう途中、大湯川左岸に大湯環状列石がある。国の特別遺跡に指定され、一帯は遺跡公園として整備されて、出土品の展示室などを備えたストーンサークル館も建てられている。 遺跡は昭和6年(1931)耕地整理の際に発見されたもので、縄文…

鹿角の猿賀神社

鹿角の大湯地区には、有名な環状列石があるのでそこに向かう途中、猿賀野あるいは申ヶ平と呼ばれる辺りで、猿賀神社を見かけた。近くには軍森(いくさもり)、斥候坂(ものみざか)、鉄砲平、首塚、蝦夷森、陣ヶ森など軍に関わる地名がたくさん残っている。 …

花輪ばやし

道の駅鹿角に鹿角観光ふるさと館があり、観光案内所・手作り体験館・売店・レストランのほか祭り展示館(有料)も併設している。 祭り展示館には、祇園ばやし、神田明神ばやしと並ぶ、日本三大ばやしの一つ「花輪ばやし」の豪華絢爛な屋台が一堂に展示されて…

吉祥院

大日霊貴神社の北約100m、77段の石段の先に曹洞宗の瀧沢山吉祥院の山門がある。 山門を潜ると両側に、六地蔵や古い石塔が並んでいる。門の先には見晴らしのよい風景が広がっている。 大きな本堂の左側には、吉祥院由来碑と観音像が立っている。 由来碑には…

大日霊貴神社

台風は北海道に抜けたが、台風一過の晴天とはならずにまだ雨が少し降っているので、秋田駒ヶ岳登山は諦めて、史跡を巡りながら明日の八甲田山登山のために先を急いだ。 鹿角市八幡平に、大日堂舞楽で有名な大日霊貴(おおひるめむち)神社がある。鳥居を潜っ…

乳頭温泉郷、黒湯

秋田駒ヶ岳のすぐ北にある乳頭山麓に情緒あふれる7軒の秘湯が点在する乳頭温泉郷がある。大小様々な風呂を持つ最古の鶴の湯をはじめ、ほとんどの湯宿が乳白色の混浴露天風呂を設けている。 その中で最も東の奥にある、秘湯の風情たっぷりの黒湯を選んだ。 …

大仙市の水神社

角館駅の南約5km、豊かな伏流水に恵まれた宏大な田園地帯が大仙市豊川である。斉内川右岸の杉並木の先に水神社がある。秋田県唯一の国宝である「線刻千手観音等鏡像」を御神体とする神社で知られる。 豊川の水の豊かさをそのまま社号にした水神社は、すい…

小田野家、河原田家、岩橋家

秋田蘭画で有名な小田野直武がでた小田野家は、今宮氏配下から佐竹北家の家臣となった家柄で、その分家がこの小田野家である。明治33年の大火で類焼し、現在の家屋は火災後に建てられたもので、間取りは近世武家住宅そのものだが、門構えはじめ全体的に簡略…

西宮家、安藤醸造

たてつ家から角館駅に向かってすぐ右側の田町に西宮家がある。西宮家の先祖は佐竹氏の家臣で、角館に芦名氏が元和6年(1620)に城下町を作った際、芦名氏や佐竹北家とは一線を画す秋田佐竹本家の直臣たちは、芦名氏や佐竹北家の武家屋敷の南東にあたる田町…

たてつ家、比内地鶏

角館の伝統工芸品である樺細工は、ヤマザクラ類の樹皮を用いて作られ、主な製品として茶筒等の茶道具、文箱、茶箪笥、ブローチ、タイピンなどがある。桜皮細工とも呼ぶ。青柳家のすぐ南には樺細工伝承館があり、製作実演も見学できる。 さらに武家屋敷通りを…

青柳家と小田野直武

青柳家の庭に小田野直武像がある。青柳家と姻戚関係にある小田野直武は、鉱山開発のため秋田藩に招かれていた平賀源内に師事し西洋画法の手ほどきを受け、源内専属の取次役として江戸に出向き、杉田玄白等による「解体新書」の挿絵を描いて、その名を高めた…

角館、青柳家

角館の城下町が造られた当時の元和6年(1620)には、武家屋敷80戸、商家350戸と数えられ、秋田藩の支藩としては最も大きな城下町を形成していた。格式高い薬医門で知られる青柳家は、角館を代表する武家屋敷である。藩への功績が認められ特別に許された青柳…

角館武家屋敷、石黒家

台風が四国・中国地方を縦断し日本海に抜ける状況では、一日中雨模様である。秋田駒ヶ岳は諦めて、みちのくの小京都とも呼ばれる、角館の武家屋敷巡りに切り替えた。 その武家屋敷は南北に伸びているが、北端近くに平福記念美術館がある。日本画家平福穂庵、…