半坪ビオトープの日記

八甲田ロープウェイ


盛岡から田沢湖を経て青森県の八甲田に着き、4日目にしてようやく雨の降らない日を迎えた。今日こそ山歩きを楽しみたいのだが、まだ風があってロープウェイが運行するか微妙だ。
八甲田山とは、十和田八幡平国立公園の北部に横たわる連峰の総称で、主峰八甲田大岳を中心に10余を数える山々から構成されている。その北部の田茂萢岳(1326m)の山頂近くまで八甲田ロープウェイで上ることができる。ロープウェイなしで登る体力はないので、運行していて助かった。

冬はスキー、夏はハイキングの拠点となる標高1320mの山頂駅まで、年間を通じて101人乗りの大きなゴンドラで、標高差650mを10分程で上る。山麓駅方向の左彼方(西)に青森県最高峰の岩木山(1625m)が見えるはずなのだが、薄曇りで確認できない。

北の方角を眺めるといくつか山並みが見える。左彼方に青森湾があるはずだ。

山頂公園駅前の展望台から岩木山方向を眺めても、残念ながら認めることはできない。

山頂公園駅から八の字形にゴードラインと呼ぶ自然遊歩道が整備されている。小円は一周1kmの30分コース。大円は一周1.8kmの60分コースとなっている。遊歩道はすぐ二股に分かれるが、一般的な北回りの道(左)を選ぶ。ここから先は気楽なトレッキングコースだが、6月上旬だと残雪が多くて中々歩けないという。

間もなく三山展望台に着く。一番左にこれから登ろうとする赤倉岳(1548m)が、その右に井戸岳(1550m)、少し離れて右に大岳(1585m)が並んで見える。

三山展望台を通り過ぎ、八の字交差をまた北に進むとすぐに湿原展望台に着く。八甲田山最高峰の大岳を中心とする山々は、北八甲田連峰と呼ばれる。

大きな池の向こうの高台が、1324mのピークである。田茂萢岳一帯には10指に余る池や沼が散在し、高山植物の宝庫といわれるが、8月も半ば近くになると咲き終わっている花も多い。

遊歩道を黙々と進んでいくと、木道の脇にイワハゼ(Gaultheria adenothrix)の赤い実がなっていた。四国、本州の近畿地方以北の日本海側および北海道の山地帯〜亜高山帯の日当りのよい場所に生える常緑小低木で、高さは10~30cmになる。シラタマノキ属で、花は白色だが、実が赤くなるのでアカモノとも呼ばれる。