半坪ビオトープの日記

那須茶臼岳

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ベニバナニシキウツギ

他県への移動制限が解除された6月末、久しぶりに手頃なハイキングをと思い、那須の茶臼岳に登った。ロープウェイ駅の駐車場近くで、ベニバナニシキウツギ(Weigela decora var. decora f.unicolor)が咲いているのを見つけた。スイカズラタニウツギ属で、宮城以南の太平洋側と四国、九州の山地に生育する、はじめから鮮やかな赤花の、ニシキウツギの地域変異種である。葉先が急に尖り、縁に細かい鋸歯がある。ベニバナハコネウツギに似るが、花冠が急に太くならない点で区別できる。

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那須ロープウェイ

関東を代表する活火山、茶臼岳(標高1915m)は、那須連山の主峰であり、栃木県唯一の噴煙を上げる活火山である。昭和37年(1962)に営業を開始した那須ロープウェイは、現在、111人乗りゴンドラで、山麓駅(1390m)から山頂駅(1684m)まで、約4分で気軽に9合目まで到達できる。

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朝日岳(1896m)

山頂駅に近づくと、右手には朝日岳1896m)が大きな山容を現してくる。

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茶臼岳(標高1915m)

山頂駅に着くと、茶臼岳の頭を近くに見上げることができる。多少植物が生えているが、活火山のためか植層は貧弱で、色の鮮やかな花は見つからない。

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遊歩道のような登山道

山頂まで歩いて1時間弱の登山道は、初めのうちは遊歩道のようにゆったりしている。

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マルバシモツケ

道端に咲いていたこの花は、バラ科シモツケ属のマルバシモツケSpiraea betulifolia)である。北海道と本州中北部に分布し、亜高山から高山の日当たりのよい岩礫地に生育する。枝先に複散房状に花序をつくり、小さな白色の5弁花を多数咲かせる。稀に桃色を帯びる。

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ミネヤナギ

こちらの小さなヤナギは、ミネヤナギ(Salix reinii)という。北海道と本州中北部に分布し、亜高山から高山に生育する。高山帯砂礫地では地を這うように、亜高山帯では2m以上になり、環境により大きさを変える。雌雄異株で、長さ5cmほどの花をつけ、種子になると綿毛が出て辺りを舞うことがある。別名はミヤマヤナギという。

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牛ヶ首分岐

時計回りに緩いカーブの登山道を進んでいくと、左に別れる道がある。牛ヶ首や姥ヶ平に向かう牛ヶ首分岐で、その辺りは秋になると紅葉が美しいという。

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茶臼岳の山頂

牛ヶ首分岐を越えて茶臼岳の山頂が正面に見えてくる頃には、勾配も大きくなって登山道らしくなる。