半坪ビオトープの日記

2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

花の形が風変わりで金魚に見立てられたのが、アンティリヌム属のマユス8Antirrhinum majus) 、いわゆるキンギョソウ(金魚草)である。属名は、ギリシア語 anti(のような)とrhinos(鼻)からなり、花形にちなむ。英名は、snapdragon(かみつく竜)で龍の…

小輪のパンジーを園芸上、ビオラ(Viola cornuta × wittrockiana) というが、もともとビオラ(Viola) とはスミレ属のことをさし、ギリシア語 ion (wion) を語源とするラテン古名である。ゼウスによって牛に変えられた乙女、イオのために大地からこの花が生ま…

昔は三色すみれといっていた園芸品種がスミレ属のパンジー(Viola × wittrockiana) である。英名は、ガーデンパンジー(garden pansy) で、元の親はヨーロッパ、西アジアに広く分布するトリコロル(V. tricolor) でその名も三色を示している。 パンジーとい…

冬の寄せ植えでよく使われるのが、このチェッカーベリー。ベリーとはいうがバラ科ではなく、ツツジ科ゴーテリア属のプロクンベンス(Gaultheria procumbens) という。属名は、カナダのケベックのフランス人医師で、植物学者のゴーティエの名にちなむ。和名は…

かなり前から職場の庭のウメ(梅、Prunus mume)が咲いている。 万葉集の時代には、開墾地によく生えるハギ(萩)を別として、花といえばウメのことを指していたし、梅といえば白梅であった。 ハギに次いで多く歌われるウメも実は中国から渡来した植物であり…

この前ソシンロウバイを取り上げたが、家の近くでもロウバイ(蠟梅、Chimonanthus praecox)の花が咲いているのを見つけた。花全体が黄色のソシンロウバイと違い、花被片の内側は暗紫色を呈する。 和名は漢名の音読みで、花弁の色が蜜蠟に似るからとも、また…

花冠の筒部が赤色で先端が黄色と鮮やかな配色のこの花は、アカネ科マネッティア属のインフラタ(Manettia inflata) という。属名は、イタリアの医師でフィレンツェ植物園の園長を務めたマネッティの名にちなむ。 英名は、firecracker vine(爆竹つる草)とい…

夏に白い花を咲かせたキンカンの可愛い実が黄金色に色づいている。キンカン属のキンカン(Fortunella japonica) は、別名マルキンカンともいう。属名は、19世紀のイギリスの著名な旅行家で植物採集家のロバート・フォーチュンの名にちなむ。 中国南部原産…

少し盛りを過ぎてしまったが、いわゆるシャコバサボテン(蝦蛄葉仙人掌)は、サボテン科シュルンベルゲラ属のバックリー(Schlumbergera × buckleyi) という園芸品種である。属名は、ベルギーの園芸家であり植物採集家のシュルンベルガーの名にちなむ。種名…

これが近所の西光院という寺の参道に植えられていた、マキ科マキ属のナギ(梛、Podocarpus nagi) である。四国、九州以南、台湾、海南島などの暖地に分布する、高さ25mにもなる常緑の高木だが、関東南部では10m以下が多い。 熊野神社系の神社では神木…

3〜4cmの尖った葉のように見えるのは、実は枝の変化した葉状枝というもの。この風変わりな植物は、ユリ科ルスクス属のアクレアツス(Ruscus aculeatus) という。和名は、ナギイカダ属のナギイカダ(梛筏)という。ナギ(梛)は暖地に自生するマキ属の常…

別名キンチャクソウ(巾着草)とも呼ばれる、風変わりな形をしたこの花は、カルセオラリア属のヘルベオヒブリダ(Calceolaria ×herbeohybrida) という。属名は、ラテン語calceolus(スリッパ)に由来し、花形にちなむ。また16世紀イタリアの植物学者カルチ…

ヤブコウジが十両と呼ばれるのに対し百両にあたるのが、ヤブコウジ属のカラタチバナ(唐橘、Ardisia crispa) であり、茨城県以西の日本および中国に分布する常緑小低木である。 高さは50cm前後、互生の葉は長さ8〜18cmと細長いのが特徴である。7月…

ようやく家の近くでヤブコウジの寄せ植えを見つけた。マンリョウ(万両)、センリョウ(千両)と並び十両の異名を持つのが、マンリョウと同じヤブコウジ属のヤブコウジ(藪柑子、Ardisia japonica) である。 日本、朝鮮半島、中国に分布する常緑の小低木で、…

スイセンの園芸品種は1万種を超えているといわれる。ニホンズイセンの花被片は白で副花冠は黄色だが、ラッパズイセンなどすべてが黄色のスイセンも多い。 これは近年よく出回っている「ティタティタ」という園芸品種で、キクラミネウス(Narcissus cyclamin…

早くも職場の裏庭でスイセン(水仙)が咲きだした。最も大衆的なスイセン(ナルキッスス)属のニホンズイセン(Narcissus tazetta var. chinensis) で、フサザキスイセン(タゼッタ)の変種である。 地中海沿岸が原産で、かなり古くにペルシアから中国を経て…

冬の室内の花として人気が高いのが、このシクラメン。園芸品種のほとんどは、サクラソウ科シクラメン属のペルシクム(Cyclamen persicum)という。属名は、ギリシア語 kyklos(円)に由来し、受精すると花柄がらせん状に巻くことにちなむ。 ギリシア、トルコ…

濃いピンク色をしたかんざしのような花は、イソマツ科アルメリア属のアルメリア・マリティマ(Armeria maritima) という。英名は、see pink 、和名はハマカンザシ(浜簪)で、海に近い所に自生していることによる。一般にアルメリアで出回っている。ピンクの…

穂状の花を咲かせるギョリュウ(御柳)と小さい針状の葉が似ていて、梅のような花を咲かせるので、ギョリュウバイ(御柳梅)と呼ばれるこの花は、フトモモ科レプトスペルムム属のスコパリウム(Leptospermum scoparium) という。属名は、ギリシア語 leptos(…

ブルーベリーのような黒い実がまとまっているこの木は、シャリンバイ属のマルバシャリンバイ(丸葉車輪梅、Rhaphiolepis umbellata var.integerrima) という。属名は、ギリシア語 rhaphis(針)と lepis(麟片)に由来し、花序の苞の形にちなむ。 互生の葉や…

名古屋近郊で最大の娯楽施設であるナガシマスパーランドの入り口で、ロウバイ属のソシンロウバイ(素心蠟梅、Chimonanthus praecox var.grandiflorus f.concolor) を見かけた。属名は、ギリシア語 cheimon(冬)と anthos(花)に由来し、冬に咲く花にちなむ…

冬休みに名古屋の徳川美術館の前で、菰囲いされたボタン属のフユボタン(冬牡丹、Paeonia suffruticosa var. hiberniflora) を見かけた。属名は、ギリシア神話の医の神「Paeon」の名に由来する。種名は、「亜低木状の」を意味し、変種名は、「冬咲きの」を示…

6〜7月頃に白い小花をたくさん咲かせていたイボタノキ属のトウネズミモチ(Ligustrum lucidum) が、ネズミの糞に似た黒い実を枝先いっぱいにつけている。中国原産で、日本および中国原産のネズミモチ(L. japonicum) より、花序が大きかった分、実の房もか…

葉はもちろん枝や幹までも緑色をしているので青木と呼ばれ親しまれているのが、アオキ属のアオキ(Aucuba japonica) である。属名アウクバは、アオキの古名「アヲキバ(青木葉)」による。英名は、Japanese aucuba という。 日本原産で北海道から沖縄まで広…

宿根チェイランサス(Cheiranthus) とも呼ばれるこの花は、エリシムム属のリニフォリウム(Erysimum linifolium) という。属名は、ヒポクラテスが用いた古いギリシア名 erysimon にちなむ。和名は、エゾスズシロ属というが、この種で唯一日本に自生する花の…

正月の玄関脇によく植えられている観葉植物で最もポピュラーなのがこのアブラナ属のハボタン(Brassica oleracea var. acephala) であろう。キャベツ、ブロッコリ、カリフラワーと同じオレアケラという種からそれぞれ変種として分かれている。 葉が美しくボ…

鉢植えで白い小花が可愛らしいこの花は、ヘリプテルム属のアンテモイデス(Heliputerum anthemoides) という。属名は、ギリシア語 helios(太陽)と pteron(翼)に由来し、羽毛状の冠毛にちなむ。和名はハナカンザシ属のハナカンザシ(花簪)で、ヘリプテラ…

これも縁起物として正月用の床飾りにも用いられる、ヤブコウジ属のマンリョウ(万両、Ardisia crenata) 。属名は、ギリシア語 ardis(矢)に由来し、鋭く尖った葯にちなむ。関東以西の日本、中国、インドに分布する、常緑小低木。茎は直立し高さ30〜100…

明けましておめでとうございます。本年も引き続き、近辺で見かける花を中心に紹介していきますのでよろしくお願いします。 さて、玄関脇にもよく植えられていて、赤い実が正月の生け花用に使われるのが、センリョウ科センリョウ属のセンリョウ(Chloranthus …