半坪ビオトープの日記


ヤブコウジ十両と呼ばれるのに対し百両にあたるのが、ヤブコウジ属のカラタチバナ(唐橘、Ardisia crispa) であり、茨城県以西の日本および中国に分布する常緑小低木である。
高さは50cm前後、互生の葉は長さ8〜18cmと細長いのが特徴である。7月頃小さな白い花を咲かせ、10月頃から実が赤く熟す。
マンリョウ、カラタチバナヤブコウジは古典園芸植物として、江戸時代に爆発的な人気を博し、高値で取引された。特にカラタチバナは本当に百両するものもあったといわれる。
ヤブコウジ万葉集にヤマタチバナの古名で出ている。
家持が五年過ごした越中で春を待つ歌である。
この雪の消残る時にいざ行かな山橘の実の照るも見む  
大伴家持(巻十九-4226)