半坪ビオトープの日記


これが近所の西光院という寺の参道に植えられていた、マキ科マキ属のナギ(梛、Podocarpus nagi) である。四国、九州以南、台湾、海南島などの暖地に分布する、高さ25mにもなる常緑の高木だが、関東南部では10m以下が多い。
熊野神社系の神社では神木とされ、雌雄異株だが対で植えられることが多い。葉は対生し、長さ5cmほどで多数の平行脈が走り、光沢がある。
「なぎの葉」として悪鬼を除き、災難を免れるとの俗信があり、神社だけでなく寺院にも植えられる。また、厠などに吊るしたり、「凪」にかけて船乗りに晴天を祈る具として供せられたりした。
材は建築・家具用、樹皮からは染料をとる。昔、熊野に旅した時に苗木を買い求め育てたが、数年で枯らしてしまった苦い思い出がある。
下の写真は職場の近くにある東福寺の門前に植えられていたナギの葉である。