半坪ビオトープの日記

鳩の巣渓谷、古里附橋


4月下旬に東京奥多摩の鳩の巣渓谷に行き、新緑を見ながら散策した。無人古里駅の北口を出て北の高台に向うと、曹洞宗の西光山丹叟院の本堂がある。本堂の右手にあるという寄棟造瓦葺きの阿弥陀堂は、大永年間(1521-28)の建築といわれる。

丹叟院のすぐ西には、小丹波熊野神社がある。鳥居の先に風変わりな入母屋造茅葺の山門がある。仁寿3年(853)勧請と伝えられるも、確かな創建年代は不詳である。元は熊野大権現と称したという。

神社側から見ると農村舞台となっている。桁行12.7m、梁間5.5m、階下の参道をくぐると神社の境内となる。

小さな拝殿の裏手右側に境内社がずらっと並んでいる。一番右の社は、日枝神社である。

拝殿の裏手には本殿が見える。

古里駅に戻り、南の青梅街道を右に進むと、やがて「大多摩ウォーキングトレイル」の道標に従い左手に分かれて下っていき、寸庭橋を渡る。この辺りは流れが緩やかになっている。

橋を渡って湿り気の多い川沿いの道を進むと、ヒロハコンロンソウ(Cardamine appendiculata) の小さな白い花が咲いていた。

左手から小さな滝が流れ落ちている。上の滝という。

小さな流れを渡り、少しずつ上っていく道を進むと、道端にテンナンショウ属の仏炎苞が花のように咲いていた。葉が2枚なので、ホソバテンナンショウ(Arisaema angustatum)であろう。その右には、ホウチャクソウ(Disporum sessile)が緑色を帯びた小さな白い花を咲かせていた。

やがて山道は松の木尾根に出て、右下に鳩の巣大橋と鳩の巣の家々が眺められる休憩所に着く。