半坪ビオトープの日記


かなり前から職場の庭のウメ(梅、Prunus mume)が咲いている。
万葉集の時代には、開墾地によく生えるハギ(萩)を別として、花といえばウメのことを指していたし、梅といえば白梅であった。
ハギに次いで多く歌われるウメも実は中国から渡来した植物であり、万葉集での初出は天平2年(730)における大伴旅人が催した梅花の宴で、32首の歌が取り上げられている。
春さればまづ咲く宿の梅の花 ひとり見つつや春日暮さむ  
筑前守山上大夫(巻五-818)
わが園に梅の花散る ひさかたの天より雪の流れ来るかも  
主人 大伴旅人(巻五-822)
春柳蘰(かずら)に折りし梅の花 誰か浮べし酒杯の上に  
壱岐目村氏彼方(をちかた)(巻五-840)