半坪ビオトープの日記

2010-01-01から1年間の記事一覧

ユキノシタによく似たこの花は、ユキノシタ属のダイモンジソウ(大文字草、Saxifraga fortunei var. incisolobata) という。 属名のサキシフラガは、ラテン語の「saxum サクスム(石)」と「frango フランゴ(割る)」という意味で、岩の割れ目に自生してい…

白いブラシのようなこの花は、サラシナショウマ属のサラシナショウマ(晒菜升麻、Cimicifuga simplex) という。日本全国、アジア東北部の山野に自生する多年草で、高さは1〜2mになる。 和名は、若葉を水で晒して食用にすることにちなむ。茎葉は解熱、鎮痛…

湿性花園で推奨できる花としては、4月のミズバショウや5月のクリンソウ、コマクサなどがある。 径5mmほどの黄色の頭花がたくさん集まって咲くこの花は、キク属のイソギク(磯菊、Chrysanthemumu pacificum) という。千葉県から静岡県の太平洋岸の崖に群…

箱根湿性花園には日本全国の湿性植物が約200種のほか、草原や林、高山植物が約1100種、外国の花も含めると総計1700種集められている。 四季折々に咲く花も春から夏にかけて多く、やはり秋は少ない。秋の花ではキク科の花が特に多い。 この花はア…

箱根仙石原は、江戸時代初期まで「千石原村」という地名で、昔から広大な原野が広がっていて、ここを開墾すれば千石もの穀物が収穫できるだろうということから名付けられたという。 しかし、火山灰土壌と湿地のため夢と終わり、屋根葺き用のカヤだけが出荷さ…

先月末に箱根に出かけたが、雨天のため仙石原の湿性花園だけを見てきた。 湿性花園を起点に仙石原のすすきの原を循環する「仙石すすきバス」が、秋(9月中旬から11月上旬)の土休日のみ運行している。 台ケ岳(1044m)の裾野から仙石原高原一帯に広…

帰りがけに、藤原ダム近くの藤原の里ふるさと村郷土館に寄り道した。藤原集落ではダムで約160戸が水没したのだが、この地方の民俗行事や生活用具・道具、奥利根山岳会の資料などが展示されている。 ここ藤原集落の明川地区では、明川桜の里といって千本以…

湯檜曽の先から利根川源流に向かう。藤原ダム、須田貝ダム、奈良俣ダム、八木沢ダムと首都圏の水がめといわれる大きなダムが続く。 奈良俣ダムは1990年完成のロックフィルダムで、堤高158mと利根川水系では最も高い。 この辺りの標高は約800mで…

天神峠の奥に少し上ると天神山がある。その山頂にある東屋には「希望の鐘」が設置されている。 天神山から見る谷川岳(1977m)は、少し陽が差してきたように見える。天神尾根をたどって谷川岳まで3kmだが、往復すると5時間以上かかるので高齢者には…

天神峠には、二つの鳥居の先に天満宮、同じく二つの鳥居の先に弁財天が祭られている。右の弁財天の周りには水が溜まっていて、5月頃にはミズバショウが咲くという。 左の天満宮の脇には「諸天善神嶽(中院)の由来」なる看板が立っていて、平安初期に菅原道…

天神平(1319m)からは谷川岳(1977m)がすぐ近くに見える。午前中は晴れていたのに午後になってどんよりとしてきたのが残念だ。 ここから天神峠(1502m)までペアリフトが運んでくれる。 左には高倉山(1449m)が見える。ここ一帯が間…

先週、紅葉を見に谷川岳周辺に出向いた。ロープウェイ土合口駅(746m)から天神平駅(1319m)まで2400mを10分で上る。 今年は9月が暑かったため紅葉がはっきりしないという。向かいの山を見ても赤い葉は少なく黄褐色の葉が多い。 それでも…

キクの花に似ているこの花は、アネモネ(イチリンソウ)属のシュウメイギク(秋明菊、Anemone hupehensis var. japonica) という。 京都の貴船地方に多いので別名、キフネギク(貴船菊)とも呼ばれるが、古くに中国から渡来して野生化したものと考えられてい…

琵琶滝コースも小川が広くなるとともに道幅も広くなってくる。道端にシシウド属のシラネセンキュウ(白根川芎、Angelica polymorpha) が咲いていた。 名の由来は、中国の薬草である川芎に似た白根山に生える草という意味である。 花期は9〜11月。本州、四…

6号路、つまり琵琶滝コースは沢沿いの細い道なので、11月の混む時期になると上り専用になる。実際、園児たちがぞろぞろ登ってきて摺れ違うのがたいへんだった。 かなり下ってから左側に琵琶滝が見えた。しめ縄の先に滝の流れ出し口があり、この滝に打たれ…

上りの1号路は山頂で終わり。下りは尾根道の稲荷山コースが滑りそうなので6号路、つまり琵琶滝コースをとることにした。 下り始めるといくつかの花に出会った。この目立たぬ花は、キク科コウヤボウキ属のコウヤボウキ(高野箒、Pertya scandens) という。…

薬王院の飯綱権現堂の上には不動堂がある。室町時代初期の作とされる不動三尊像が安置されている。さらに進むとようやく高尾山頂に着く。10月下旬の時点では、まだ紅葉は始まっていない様子だ。 高尾山(599m)は「明治の森・高尾国定公園に指定され、…

飯縄(飯綱)権現とは、信州飯縄山に対する山岳信仰が発祥とされる神仏集合の神である。 高尾山薬王院は南北朝時代、俊源という中興の祖が祀った飯綱大権現が多くの信奉を集め、戦国時代には武田、上杉、北条氏から、江戸時代には多くの庶民から崇敬された。…

やがて階段の続く男坂と回り道の女坂に分かれ、合流した地点に権現茶屋があって休憩できる。 なおも進むと高尾山薬王院の山門に着く。総檜の重層入母屋造りの山門には四天王が鎮座している。 普通の山門では、ほとんど正面の二天王だが、ここでは持国天(東…

高尾山の1号路を上って最初にくぐるのがこの浄心門で、「霊気満山」の額がかかり、これより修験道の霊場、薬王院の境内に踏み入る感がする。 浄心門のすぐ先に、修験道の祖といわれる役行者が祀られている神変堂がある。役行者は、七世紀後半に日本各地を回…

参道脇にある、高さ37m、目通り幹囲約6m、樹齢約450年の大杉はたこ杉という。八王子市指定の天然記念物であり、高尾山内にある都指定の飯盛杉に次ぐ大木である。 露出して曲折しているいくつもの根が、たこの足に似ていることからこの名がついたとい…

高尾山にはいくつものハイキングコースがあり、幼稚園児でも麓から歩いて登っていたが、中高年は無理せずにケーブルカーに乗って高尾山駅に着いた。 ヤマホトトギスの近くにはオニタビラコ属のヤクシソウ(薬師草、Youngia denticulata) が咲いていた。全国…

このところ中高年ハイキングがはやっている。久し振りに軽く山歩きと思い、先日、高尾山に行った。 最近、運動をほとんどしていないので、ケーブルカーに乗る最も簡単なコースをとった。 高尾山は元来、修験道の霊場であり、真言宗智山派大本山、高尾山薬王…

よく見かける赤いミズヒキに対し、こちらのタデ属のギンミズヒキ(銀水引、Polygonum filifrme albiflorum) はミズヒキの白花種である。 日本全土、中国、朝鮮半島、インドの人里の林縁部に広く自生する多年草。 2mmほどの花弁にみえるものは萼片で、4枚…

「さくらこまち」の名で流通しているこの花は、ノボタン科ハシカンボク属のハシカンボク(波志干木、Bredia hirsuta)という。ブレディアという属名は、オランダの植物学者ファン・ブレダの名にちなむ。 屋久島以南、沖縄に自生する非耐寒性常緑亜低木で、高…

春に咲く黄色のサフランに似るこの花は、ステルンベルギア・ルテア(Sternbergia lutea) という。地中海沿岸地方原産の球根植物で、9月下旬から10月にかけて開花する。日本には大正時代の末頃渡来した。 別名キバナタマスダレという。タマスダレより小振…

先日取り上げたセンニチコウによく似たこの花は、同じヒユ科だが別属のアカバセンニチコウ(赤葉千日紅、Alternanthera dentata 'Rnbiginosa') の園芸品種で’ルビギノサ’という。 アルテルナンテラという属名は、ラテン語の alterno(互生する)とギリシア語…

今年もまた、風変わりなマユハケオモト(Haemanthus albiflos) を見かけた。ハエマンツスという属名は、ギリシア語 haima(血)と anthos(花)に由来し、ある種の花の色にちなむ。 南アフリカ南部に広く分布し、葉は厚く、長楕円形で長さ20cmほどになる…

繊細な葉と鮮やかな黄色の小花が可愛いこの花は、ティモフィラ属のダールベルクデージー(Thymophylla tenuiloba、Dahlberg daisy) という。 テキサス州からメキシコにかけて分布する一年草で、雨には弱いが夏の暑さには比較的強く、たくさん花をつけるので…

一年草なのだが2mにも達する巨大なタデは、オオケタデ(大毛蓼、Polygonum orientale)という。和名は、茎や葉の裏に短毛を密生することによる。 中国南部、東南アジアを原産地とし、日本では江戸時代より観賞用に栽培され、別名はオオベニタデという。日…