半坪ビオトープの日記


一年草なのだが2mにも達する巨大なタデは、オオケタデ(大毛蓼、Polygonum orientale)という。和名は、茎や葉の裏に短毛を密生することによる。
中国南部、東南アジアを原産地とし、日本では江戸時代より観賞用に栽培され、別名はオオベニタデという。日本全土に野生化している。

ポルトガルから薬草として渡来したともいわれ、マムシの毒消しからハブテコブラとも呼ばれた。マムシの毒を解毒できるかどうかは不明だが、化膿性の腫れ物に種子の粉末を服用し、毒虫に刺された時には葉を揉んで汁を塗布するなど、民間薬として利用されてきたといわれる。

花期は7〜11月と長く、多数の穂状花序を頂生し、10cm前後の紅紫色の花穂を垂れ下げる様子は圧巻である。よく見ると5mmほどの小さな花は金平糖のように可愛い。

こちらがどこにでも普通に自生するイヌタデ(P. longisetum) 。日本、中国、東南アジアの照葉樹林帯の農耕地を中心に広く分布する一年草。北アメリカにも最近帰化したという。花期は6〜10月。イヌタデ(犬蓼)とは辛みがなく役に立たないことによる。
種子を包む淡紅色の花被を赤飯に見立て、子供がままごと遊びに用いる。別名、アカノマンマあるいはアカマンマという。