半坪ビオトープの日記


ユキノシタによく似たこの花は、ユキノシタ属のダイモンジソウ(大文字草、Saxifraga fortunei var. incisolobata) という。
属名のサキシフラガは、ラテン語の「saxum サクスム(石)」と「frango フランゴ(割る)」という意味で、岩の割れ目に自生していることや、大きな岩をゆっくり砕いてしまう印象から、または結石を溶かす薬草であるから、などの諸説があります。

日本全土、朝鮮半島南千島、サハリン、中国の渓谷や岸壁に自生する多年草で、地域変異が大きく多くの変種が知られている。花色は白が基本だが、赤や桃色など多くの園芸品種が作出されている。この濃桃色の花は、「緋の舞」という。

ダイモンジソウの花弁は5枚で、上の3枚は短く、下の2枚が長いため、漢字の「大」という字に似ているのでこの名前がついている。
ユキノシタも同じような形の花だが、花の咲く季節が違い、葉にも明らかな違いがある。こちらの赤色の花は、「紅珊瑚」という。

ダイモンジソウは、山間僻地では古くから、利尿、便秘薬などの民間薬として利用されていた。
また、ユキノシタと同じく、アクが少なく美味しい山菜で、天ぷら、和え物などに活用される。この白い花は、「ナチダイモンジソウ」という。