半坪ビオトープの日記

昆虫

ビオトープのもう一本のツバキの花が先週から咲き出している。こちらは一回り小さいが蕾の数は多い。もう、ホソヒラタアブが蜜を吸いにやってきた。ミツバチより細身だが、早春より晩秋まで花に集まり、もっともよく見かける虫だ。 さて、欧米ではツバキは東…

モンシロチョウが、オオイヌノフグリの咲き乱れる陽だまりをひらひらと舞い、オニノゲシの花に止まった。まだ2月22日なので、東京(中野区)では記録的に早い初見日だと思われる。 アザミのようなとげとげしい葉をまとい、タンポポのような黄色い花を咲か…

今年の冬は記録的な暖冬でいまだに雪が降らない。今日も穏やかな日差しの中、珍しくムラサキシジミがツツジの葉上で日光浴をしていた。都会で見かけるのは稀なので驚いた。成虫での越冬にしてはまったく無傷で、目が覚めるような青藍色の翅はこの上なく美し…

ビオトープにはハムシやカメムシのほかにもいろいろな虫がやってきた。これはツバキの葉で休むヒメアカボシテントウ。 すでに紹介したが、アカシマサシガメ、トウキョウヒメハンミョウ、ハラビロカマキリやガガンボも飛んできたし、ミノムシは隣の庭の垣根か…

小さなビオトープで見かけたチョウは、ヒメジャノメ、イチモンジセセリ、ヤマトシジミやモンシロチョウと少なかったが、屋上ではこのほかツマグロヒョウモン、アゲハ、クロアゲハ、キタテハ、ヒメアカタテハ、キチョウなどを見かけた。どちらも種類が多くな…

真夏にはシオカラトンボ、夏から秋にかけてはナツアカネ、アキアカネ、ノシメトンボなどのいわゆるアカトンボが屋上によく飛んできては羽を休めていた。最も多かったのは9月のアキアカネで、毎週末に屋上で何匹も見かけた。最後に見かけたのは10月15日…

屋上に年中いるのは、イエバエやキンバエやショウジョウバエだが、このハナアブの仲間も早春から晩秋まで最もよく花に集まる昆虫だ。ハエの仲間でほとんどがハチに擬態しているため、ミツバチと思い込む人が多い。ナミハナアブやフタホシヒラタアブはミツバ…

屋上の草の間をいつも、片端から飛びながら餌を探しているのがコアシナガバチだ。チョウやガの幼虫を肉団子にして自分たちの幼虫の餌にする。だんだん大きくなっていったコアシナガバチの巣を襲ったのも、ビオトープに巣を張っていたジョロウグモを襲ったの…

このビオトープに最も頻繁に飛んできたのは、小さなハムシやカメムシの類である。夏から秋にかけてほとんど毎日見かけたのが、キベリクビボソハムシであり、食草のヤマノイモの葉によく止まっていた。柄は2種類あった。ほかにはルリマルノミハムシが来た。 …

この一年で最大の事件といえば、樹齢20年を超えるキウイの大木が、わずか4ミリほどのキウイヒメヨコバイの大発生により枯死寸前になったことだ。6月中旬に思い切って伐採したキウイの切り株を取り込み、半坪で始めたビオトープを約一坪に拡張した。 伐採…

近年よく見かけるようになったツマグロヒョウモンを、ちょっとしたきっかけから飼育することになった。 (1)7月12日にツマグロヒョウモンの産卵を見かけた。 (2)7月31日に同じ場所で幼虫が次々とアシナガバチに肉団子にされていたので、2齢から終齢(…

ヤマアカガエルを最後に見かけてから3週間も経ったので、11月上旬には冬眠したと思われる。ビオトープにはヌマエビもいるのだが目立った動きはなくなった。 屋上にはまだハナアブがやってくる。これは最も普通に見られるナミハナアブだ。春早くから秋の終…

昨日、屋上にはもう一匹アブがいた。これもハナアブの仲間だ。花に集まり蜜や花粉を食べる。ハナアブには似たものが多く同定が難しい。腹部の黒と黄色の模様から判断して、このハナアブはフタホシヒラタアブであろう。 双翅目(ハエ目)は大きくアブ(虻)の…

屋上は小菊が少し咲いているだけでさびしくなった。それでも飛んできたのがこのオオハナアブだ。一見マルハナバチか小型のクマバチのようだが、それらハチに擬態して身を守っている。腹部の太いオレンジ色の帯が特に目立つ。日本全土を含むアジア一帯に分布…

10日ほど前に勤務先近くの道端で見かけたツマグロヒョウモンの幼虫が、今日は歩道に出てきて日向ぼっこをしていた。前は15mmの2齢だったが、今度は背にオレンジ色の筋のある20mmの3齢になっていた。スミレの株から離れて歩道に出ていると踏み潰…

屋上にはヤマトシジミがまだ飛び回っている。ほかにはコアシナガバチが餌を探しているが、もう餌はほとんどないだろう。つい1週間前にはこのルリチュウレンジが飛んでいた。全身が暗い青藍色で光沢があり、翅は黒色で半透明。刺す針は持たないが、ミフシハ…

ミゾソバの葉を小さなシャクトリムシ(尺取虫)が食べている。シャクトリムシはシャクガの幼虫で、尺を取るような独特な歩き方が興味を誘う。シャクガ科は日本で約800種と種類が多く、姿形もいろいろある。蝶や蛾の幼虫は普通毛虫と呼ぶが、毛のないもの…

クワ(桑)の茎にツマグロオオヨコバイ(褄黒大横這)が下を向いている。羽の先が黒く、胸の背側に4個の黒点がある。近づくと横に這って葉や茎の裏に隠れる。本州以南に広く分布、都会でもいろいろな植物に、ごく普通に見られる。キウイにもたくさんへばり…

ビオトープのミゾソバの花が次々と咲き乱れ、ピンク色の小さな蕾が可愛らしい。そこでマルシラホシカメムシ(丸白星亀虫)を見かけた。エノコログサなどイネ科の雑草類を食草とし、人里を含め、本州以南に広く分布する。よく似た仲間が多く、肩が尖るトゲシ…

昨日は鬼怒川ライン下りを楽しみ周辺を歩いたが、白菊のほかにはあまり花を見かけなかった。今日は屋上でホシホウジャク(星蜂雀蛾)を見かけた。昼間に活動するスズメガの仲間には、スカシバ(透翅蛾)とホウジャクがあるが、ホウジャクにもクロ・・、ホシ・…

ミゾソバの花の脇にルリマルノミハムシ(瑠璃丸蚤葉虫)がいた。後肢が太く危険を察知すると蚤のように跳躍して姿をくらます。それでも数時間後には元の場所に戻っている。体長は3〜4mm。日本全国に、平地から山地まで、また市街地にも棲息し、食草はス…

一週間ほど前からミゾソバの花に見慣れない虫が止まっている。体形からはサシガメかカメムシか判らなかったが、触角に黒ゴマのようなこぶが二つずつあるのが珍しい。いろいろ調べた結果、ようやくハリカメムシの幼虫と判った。おそらく2齢幼虫だろう。ヘリ…

屋上でキタテハが翅を休めていた。アカタテハとともに市街地で最も普通に見かけるタテハチョウの仲間だ。その理由は食草にある。ともにカナムグラ(鉄葎)を食草とするが、人里近くの荒地に蔓延っているからだ。人手の形の葉と葉柄に刺があり、野原で遊ぶと…

屋上に来る蜂のなかで最も数が多いのはミツバチだ。ニラの花の後はシソの花に集まっている。セイヨウミツバチと比べると色が全体に黒っぽいのでニホンミツバチだろう。厳密に比較するには、後翅の支脈の一部が離れているかいないかを調べることになる。朝も…

昨日の屋上で、セグロアシナガバチは一匹だったが、一回り小さいコアシナガバチは十数匹が乱れ飛んでいた。異様な雰囲気に驚いていると、そのうち二匹が重なり合い、それを邪魔するようにもう一匹がちょっかいを出して、三匹が三つ巴に絡み合う格好となって…

屋上のニラの花はほとんど種となってしまい、今ではシソの小さな花が咲いている。その花を目指してヤマトシジミとニホンミツバチが集まっている。その周りで大きなアシナガバチが何かをせわしなく探し回っている。これはセグロアシナガバチ。よく見かける比…

先週、ツマグロヒョウモンの幼虫を花壇の園芸品種では見かけないと書きましたが、野生化したスミレ(ビオラ)の園芸品種でよく見かけるとの指摘がありました。実際に近所の花壇を見回った結果、図書館の前の花壇で数株見つけ、ツマグロヒョウモンの終令幼虫…

家の裏手のはす向かいの空き地には雑草が生い茂りオンブバッタもいたが、先日草を刈った上、除草剤が撒かれた。家でも建てるのだろうか。荒地となった空き地を囲むフェンスで見たこともない珍しい蛾を見つけた。ハマキガ科のビロウドハマキというこの蛾は、…

屋上にはナツアカネ・アキアカネのほか、羽の先が褐色の赤とんぼも来る。これがノシメトンボだ。都会でもよく見かけるこれら3種が同時に見られた。都会にも飛んでくる理由は分からないが、赤とんぼといえば、幼いころの童謡と、広々とした田んぼや畑のある…

朝日新聞の本日の朝刊にツマグロヒョウモンの紹介記事が載った。温暖化のため都内でも生息と、関東でも越冬し土着化したことを確認している。ただ、温暖化とは別の要因として、園芸品の三色スミレを食草にしたためとしているが、そうとは思えない。プランタ…