半坪ビオトープの日記

昆虫

ラムサール湿地

弥陀ヶ原は、立山の麓から称名川の左岸にかけて、東西4km、南北2kmに広がる溶岩台地であり、その上に広がる雪田草原「立山弥陀ヶ原・大日平」は、標高1,040~2,120mと、国内のラムサール条約湿地では最高所に位置している。昨年(2012)ラムサール条約に登…

八幡宮、白旗神社

舞殿の右奥に、下宮とも呼ばれる若宮がある。現在の若宮は、2代将軍徳川秀忠が着工し、3代家光の寛永3年(1626)に完成した。 拝殿から幣殿と本殿を連ねた権現造で、祭神は、仁徳天皇、履中天皇、仲媛命、磐之媛命である。 若宮と直会殿との間の道を東に…

筑摩神社でもこの後訪れる須々岐水神社と同じように6月にお船祭りが行われている。 かつて別当寺であった安養寺の銅鐘は、永正11年(1514)信濃の守護小笠原長棟が献納したもので、口径66cm、高さ約91cmである。松本平最古のものであり、市の重文に指定され…

あちこちに咲いているタチツボスミレ(Viola grypoceras)の蜜を吸っている蝶は、ヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi)である。日本特産種のギフチョウの類縁種で、一部を除き棲み分けしていて八ヶ岳南麓辺りが南限といわれ、アムールや朝鮮半島にも生息し…

久しぶりに板橋区立赤塚植物園にでかけた。秋の花もほとんど終わり、残って咲いているものはわずかだった。 大きな群落を作り、黄色の花をまだ盛んに咲かせていたのは、イソギク(磯菊、Chrysanthemum pacificum) 。 関東地方南部から静岡県御前崎までの海岸…

紫色の小花を房状に咲かせているのは、クマツヅラ科ドゥランタ属のレペンス(Duranta repens) という。和名は、ハリマツリ。別名は、タイワンレンギョウという。 レペンスは、熱帯アメリカ原産の常緑低木で、花期は5月から10月まで。この時期になると黄色…

先日仕事の帰りに、日本では奄美大島と加計呂麻島にしか生息いていないはずの珍しい蝶が道端でよろよろ這っているのを見つけた。 この蝶は、タテハチョウ科アカボシゴマダラ属のアカボシゴマダラ(Hestina assimilis) という蝶で、ベトナム北部から中国、台…

職場の裏庭でコミスジ (Neptis sappho) を見かけた。ミスジチョウの仲間では昔から東京23区内でも比較的よく見られるコミスジではあるが、最近はあまり見かけなくなっている。 この近くには神社と寺と公園が隣り合わせにあるので、食草のクズやフジやヤブ…

黒谷地湿原にもイワイチョウ、シロバナトウウチソウ、エゾオヤマリンドウ、トウゲブキなどほかの湿原で見られる花は大体そろっている。 この黄色の小さな花は、イワオトギリ(岩弟切、Hypericum kamtschaticum var. hondoense) という。本州の中部地方以北の…

八幡平頂上の周遊コースは前の日に雨模様の中歩いたので、この日は気軽に行ける黒谷地湿原を訪ねた。駐車場から15分で行ける高層湿原は少ないと思う。 木道のコースに入るとすぐに道端のハチマンタイアザミの花にいろいろな蝶が舞っていた。これはミドリヒ…

白い5弁の小花を集めて20cmほどの穂状花序をのばしているのは、サクラソウ科オカトラノオ属のオカトラノオ(Lysimaia clethroides) という。リシマキアという属名は、マケドニアの王リュシマコス(B.C.300頃)の名にちなむといわれる。 和名のオカトラ…

アヤメ科アヤメ属のノハナショウブ(野花菖蒲、Iris ensata var. spontanea) は、日本全国および北東アジアの草原や湿原に自生している。ハナショウブはノハナショウブから改良された日本独自の園芸植物で、江戸時代末期には流行を迎えたがいつごろから栽培…

榛名山の外輪山、掃部ケ岳(かもんがたけ、1449m)には榛名湖畔から1時間弱で登れる。山頂近くにはゴマノハグサ科ママコナ属のミヤマママコナ(Melampyrum laxum var. nikkoense) がいくつも咲いていた。 日本全国の山野に自生する半寄生の一年草で、…

榛名山への途中にある高根展望台からは赤城山が見える。ここで美しいカラスアゲハの雌を見かけた。蜜を吸っているのは、カモメヅル属のイケマ(Cynanchum caudatum) の花。 イケマとはアイヌ語で「太い根」あるいは「神の足」という意味で、アイヌ民族では重…

今日はすっかり晴れ上がって暖かくなった。未明にはビオトープのヤマアカガエルが、久しぶりにケロロロロケロロと鳴いていた。空き地ではタンポポがちらほら咲いているが、ほとんどはセイヨウタンポポである。 この白いタンポポは、タラクサクム(タンポポ)…

長瀞は「日本地質学発祥の地」といわれ、古くから地質学の研究が盛んで「埼玉県立自然の博物館」もある。その前の河原には長さ15mほどの茶褐色の岩があり、虎岩と呼ばれる。 縞模様の褐色の部分は「スティルプノメレン」という鉱物からできている。長瀞に…

ピンク色の鮮やかなアザミは、夏から秋にかけて咲く最も一般的なノハラアザミ(Cirsium tanakae) である。アザミの仲間は似ているものが多く、見分けるには葉の切れ込みの様子を茎の上部と下部で見ておくとよい。 アザミに止まっているのは、ハチのように見…

荒れ果てた屋上を久しぶりに見に行くと、ニラ(韮)の花が咲き乱れていた。アオスジアゲハが青緑の羽を翻らせて飛び去ったあとには、ツマグロヒョウモンのメスが花から花へ飛びまわっている。 ニラの花畑を大きなスズメバチがくまなく何かを探しまわっている…

ペウケダヌム・オストゥルチウムの葉に止まっているのは、ベニヒカゲの仲間 。Matt Rowlings の European Butterflies によると、ヨーロッパに生息する35種のベニヒカゲ属の中のエレビア・メランプス( Erebia melampus)に間違いない。 和名はわからない…

黄色いレオントドン・ヘルベティクスの花に止まっているのは、コヒョウモン属のヒョウモンチョウ。ヨーロッパから朝鮮半島まで分布し、日本では中部地方以北の山地に生息するが地域は限定されている。 右上の黄色い花は、キンポウゲ属のラヌンクルス・アクリ…

赤紫色のケンタウレア・スカビオサ(Centaurea scabiosa)にとまっているのは、ウスイロヒョウモンモドキ。ヨーロッパから東アジアまで北部ユーラシアに幅広く分布する。日本では広島県から兵庫県までの中山帯に限って生息する。 ヤグルマギク属のケンタウレア…

後ろを振り返るとフィンデルン氷河の左に、リンピッシホルン(4199m)が聳え、遠くにはシュトラールホルン(4190m)と突起のようなアドラーホルン(3988m)が見える。 フィンデルン氷河はかなり後退しているが、大きなU字谷の様子から昔の氷…

黄色の花は、ヒエラキウム・スタティキフォリウム(Hieracium staticifolium)。砂利道の周りの川原のような砂礫地一面に群生している。 その花に止まっている蝶は、コヒョウモンモドキ。ヨーロッパからシベリヤを経て朝鮮半島まで幅広く分布する。日本でも関…

エーデルワイスの花は、中部ヨーロッパに1種のウスユキソウ属である。この属はユーラシア大陸と南米に分布するが東アジアに多い。 日本にはミヤマウスユキソウ、エゾウスユキソウなど数種あるが、中でもハヤチネウスユキソウやヒメウスユキソウは、エーデル…

コースから外れて湖畔まで近づくと、逆さマッターホルンがよく見える。湖畔にはワタスゲ(エリオフォルム・シェウキツェリ Eriophorum scheuchzeri)が生え、湖には10cmほどの小魚がたくさん泳いでいる。 湖から離れてなおも進むと、二つ目のリッフェル…

小川沿いに上っていくと岩山が前方をふさぐように現れる。小川は滝となり急流となってしぶきを上げている。どこから上り詰めるのかと思いながら進むと道は右に巻いて上がっていく。 アルニカ・モンタナやドロニクム・クルシイなどのウサギギクの仲間の黄色い…

今年もまた、ツマグロヒョウモンの幼虫が職場の裏庭の道端で育っている。数日前、スミレの一株に3齢と2齢の幼虫それぞれ4匹を見つけたが、葉をほとんど食べつくしていた。近くにスミレの株がないので保護し、スミレの株がたくさんある場所に移した。そし…

満開のエゴノキの花にはいろいろなハチが寄ってくる。一番大きなハチがこのクマバチだ。クマバチは花粉や蜜を集めるハナバチの仲間で、つかまない限り人を刺すことはほとんどないから安心だ。 エゴノキは、日本全国、中国、朝鮮の山野や渓流沿いに自生する、…

通勤途中、ツマグロヒョウモンのオスがイボタノキ(水蠟の木)の花の上を舞っているのを見かけた。イボタノキの花は花冠が8mmほどの筒状花で、先が4裂している小さな花だ。それが3cmほどの総状花序に、純白の米のようにかたまっている。いい香りがす…

今日も暑くて窓を開けて仕事をしていたら、突然チョウが舞い込んできた。見るとツマグロヒョウモンのメスだった。去年の7月から10月にかけて、職場の庭で見かけた幼虫を飼育して10匹ほど羽化させたので、とても懐かしく感じた。 去年の飼育日記に興味の…