半坪ビオトープの日記

一般につるはなしのぶの名で出回っているこの花は、ハナシノブ科フロクス属のストロニフェラ(Phlox stolonifera)という。北アメリカ原産の常緑多年草で、多くの園芸品種があり、フロックスとも呼ぶ。 高さは25cmほどで、花期は4〜6月。花色には薄紫色…

全体に白色の毛で覆われた薄緑色の葉に橙赤色の筒形の花をつけるこの花は、イワタバコ科ジニンギア属のレウコトリカ(Sinningia leucotricha)という。属名はボン大学の教官ジニング(Sinning)の名にちなむ。 シニンギア・カネスケンス(S. canescens)とも…

オーストラリアンセージあるいはミントブッシュと呼ばれて出回っているこの花は、シソ科のプロスタンセラ(Prostanthera) 属の花である。 属名は、ギリシア語 prostithemi(添える)と、anthera(葯)に由来し、葯に距状の付属体がつくことにちなむ。 オース…

東御苑には天守台のほか、二の丸庭園、百人番所、桃華楽堂、富士見櫓、松の廊下跡など見所も多い。 この穴蔵は石室で、大奥御納戸の脇という場所から、非常時に大奥用の調度などを納めたと考えられている。内部は約20㎡の広さがある。 この辺りは松の廊下…

ブルーコメットの名で出回っているこの花は、トレマンドラ科のプラティテカ属(Platytheca glaioides)の花である。 オーストラリア南西部原産の常緑低木で、花期は3〜6月とされる。花は鮮やかな青紫色で、いつもうつむいたように控えめに咲く。

ヒメキンギョソウと呼ばれる小さな花は、ゴマノハグサ科リナリア属のマロッカナ(Linaria maroccana)やビパルティタ(L. bipartita)を原種とする半耐寒性の一年草の園芸品種である。リナリア属の花は北半球に150種ほど分布するが、主に地中海沿岸地域に…

一風変わった花姿が人目を引くこの花は、ゴマノハグサ科ネメシア属ケイランツスの’マスカレード’(Nemesia cheiranthus 'Masquerade')という園芸品種である。同属の宿根ネメシアとはかなりイメージが異なる。 マスカレードとは「仮面舞踏会」の意味で、別名…

小さな花をたくさん咲かせているこの花は、ゴマノハグサ科ネメシア属のカエルレア(Nemesia caerulea)という、耐寒性のある南アフリカ原産の多年草で、一般に宿根ネメシアの名で出回っている。一年草のネメシアより一回り花が小さい。 花期は3〜6月、9〜…

青地に白色の覆輪が美しいこの花は、ミヤマホタルカズラの園芸品種で、’ザ・スター’(Lithodora diffusa 'The Star')という。 リトドラという属名は、ギリシア語 lithos(石)と dora(皮)に由来し、果実の裂開の仕方にちなむものと思われている。 ミヤマ…

紅紫色のカタクリと違って黄色の花を咲かせているのは、キバナカタクリという。アメリカ、カナダ南部の山地に自生するツオルムネンセ(Erythronium tuolumnense)の交雑種(E. × pagoda)で、アメリカカタクリとかヨウシュカタクリとも呼ばれる。 日本原産の…

花木では珍しく青色の花を咲かせているのは、クロウメモドキ科ケアノツス(Ceanothus) 属の「カルフォルニア・ライラック」という園芸品種である。 一般にはセアノサス・カルフォルニアライラックとして流通している。 カナダ南部からメキシコ北部の太平洋岸…

一回り大きいしっかりとした輪郭のイエローのマーガレットは、カナリヤ諸島原産のキバナマーガレット(Argyranthemum frutescens)の園芸品種で、’リフレクション・イエロークリーム’という。 3月から6月頃まで咲き、高温になる夏場には一休みして、涼しく…

冬の12月から春の4月にかけて咲くこの花は、エリカ・シャミソニス(シャミッソーニス、Erica chamissonis)という。 南アフリカのポート・エリザベス周辺に自生する半耐寒性常緑低木で、高さは50cmになる。 よく分枝し、花径8mmの淡桃色で広鐘形の小花…

ラベンダーには園芸品種が多くあり、以前にはラウァンデュラ・アングスティフォリア(Lavandula angustifolia)のイギリス系が多かった。最近はフレンチラヴェンダー(L. stoechas)もよく出回っている。 赤紫色の丸っこい花穂に桃色の苞が出ているものをよ…

このクレマチスは、ニュージーランド原産のマルモラリア(Clematis marmoraria)とペトリエイ・プリンセス(C. petriei 'Princess')の交配種で、’ピクシー’(C. 'Pixie')という。 淡いライムグリーンの花には甘い香りがある。花径は約3cmで、4〜5月に前…

このクレマチスは、ニュージーランド原産のマルモラリア(Clematis marmoraria)とパニクラタ(C. paniculata)との交雑によって作出された園芸品種で、’カルトマニー・ジョー’(C. × cartmanii 'Joe')という。 ライムグリーンから白色の清々しい花を3月〜…

夏から秋にかけて高原で咲くマツムシソウ(Scabiosa japonica)によく似たこの花は、マツムシソウ属のスカビオサ・コルンバリア(Scabiosa columbaria)の園芸品種で、ブルーバルーン(Blue Balloon)という。 スカビオサという属名は、ラテン語 scabies(疥…

冬になると鮮やかな赤色に紅葉するこの鑑賞樹は、メギ科ナンテン属のオタフクナンテン(Nandina domestica cv. Otafukunanten)という。 江戸時代に品種改良されたナンテンの矮性種で、高さは30〜50cmになる。別名にオカメナンテン、ゴシキナンテンがあ…

黄花アリッサムとか宿根アリッサムとも呼ばれるこの花は、アリッスム・サクサティレ(Alyssum saxatile or Aurinia saxatilis) のサミットという園芸品種である。 白や赤紫色のスイート・アリッサム(Lobularia maritima) とは属が違い、色も黄色である。半…

久しぶりに近所で冬咲きクレマチスと呼ばれる、キンポウゲ科クレマチス属のアンスンエンシス(Clematis anshunensis) を見かけた。 ユンナンエンシスとも呼ぶが、和名はガビサンハンショウヅル(峨眉山半鐘蔓)という。英語ではウィンターベル(Winter belle…

冬に小さな花をたくさん咲かせるこの花は、エリカ・ダーレンシス(Erica ×darleyensis) という。ヨーロッパ原産のエリカ・カルネア(E. carnea) とエリカ・エリゲナ(E. erigena) との交雑種で、樹高は低い。 1890年代にイギリスのダービーシャー州ダー…

小さな黄色花が集まって可憐に咲いているこの花は、サクラソウ科のディオニシア・アレチオイデス(Dionysia aretioides)という。園芸品種として”レモンアリエッタ”の名で流通している。ディオニシア属の花は、中近東に40種ほど知られ、耐寒性は強いが高温…

狭山丘陵の東端にあたる八国山の東の麓の付近一帯は、久米川宿と呼ばれ、鎌倉時代には上野国と鎌倉を結ぶ鎌倉街道上(かみ)の道の主要な宿場であった。 また元弘3(1333)年、新田義貞が鎌倉攻めの際に鎌倉幕府軍と合戦した戦場であった。5月8日に上州生…

フェリシア・エキナータの名で出回っているこの花は、ルリヒナギク(フェリキア)属のエキナータ(Felicia echinata) という。 南アフリカ南部の海岸に分布する常緑亜低木で、茎は固く、基部にはトゲがある。草丈は60cmほど。光沢のある葉は、無柄で密に…

斑入りエニシダ・パピーの名で出回っているこの花は、エニシダ (Cytisus) 属ではなくコロニラ属のバレンチナ・バリエガタ(Coronilla valentina cv. variegata) という園芸品種である。 コロニラという属名は、ラテン語 corona(王冠)の縮小形に由来し、本…

スキミア・マジックマルロー(Magic Marlot) の名で出回っているこの花は、日本を中心として分布するミカン科ミヤマシキミ属のミヤマシキミ(Skimmia japonica) の園芸品種である。 ヨーロッパを中心にルベラなど品種改良が盛んで、この花はオランダで改良さ…

まだまだ寒さが厳しい日が続くが、花屋の店先では春の花がせっせと売り出されている。ジュリアンやティタティタなどなじみ深いものが多いが、目新しいものもある。 ハクサンイチゲに似たこの花は、アネモネ・パルマータ(Anemone palmata) という。 ヨーロッ…

史跡巡りの数日前に、乗蓮寺(東京大仏)の裏にある板橋区立赤塚植物園に行った。本園と万葉・薬用園からなり、本園は四季の道、野草の道、針葉樹の森などのコーナーに分けて植えてある。 入り口には大きなユリノキ(チューリップノキ)が植えてあり、6月ご…

アセビやドウダンツツジに似た白い筒型の花と橙色や赤色の実がなっているこの木は、ツツジ科アルブツス属のヒメイチゴの木(姫苺の木、Arbutus unedo 'Compacta') という園芸品種である。。 南ヨーロッパ原産の樹高3m以上になる耐寒性常緑中低木だが、矮性…

ミヤマシキミによく似たこの木は、ミカン科ミヤマシキミ属のツルシキミ(蔓樒、Skimmia japonica var.intermedia f. repens) という。ミヤマシキミの変種で、北海道、本州の日本海側の多雪地帯に適応している。関東以西、四国、九州の山地の冷温帯にも自生す…