半坪ビオトープの日記

そば「ゐ田」


今でこそ車で簡単に筑波山神社まで行き着くことができるが、昔は歩いて上った。神社までの江戸時代の参詣道をつくば道という。その急な坂道を神社から下って行くと、里と神域との境に六丁目の鳥居があり、その先左側に手打ちそば「ゐ田」がある。15年ほど前に古民家3軒を解体・合体させて開業した隠れ家的な店である。

土間と囲炉裏と座敷が古民家の風情を楽しませてくれる。蕎麦の前にまず抹茶と茶菓子が出てくるのも粋である。

無骨ともいえる極太の十割蕎麦の食べ方は、「まず一口はつゆをつけずに30回は噛んでください」と店の主人がレクチャーしてくれる。すると蕎麦の香りと味が口の中に広がる。

鉄板で焼く「鴨汁そば」(2200円)が人気で、合鴨ではなくフレンチで使われるような青森産の本物の鴨肉が食欲をそそる。
鴨肉の焼き方もレクチャー通りにすると、絶妙な焼き上がりで鴨肉の味が楽しめる。

最後は蕎麦を鉄板に乗せ、そばつゆで味付けし、和風焼そばを作って味わう。

十割蕎麦だからだろうか、そば湯も白濁していてかなり濃厚でよい香りがした。