セゴビアのカテドラルとアルカサルを見学して、トレドから始まったスペイン旅行は終わる。観光地となっているセゴビアでは、どのレストランも名物の子豚の丸焼きを扱っているが、どこも混雑していてなかなかいい店が見つからない。ようやく見つけたレストランEl Sitioに入る。こちらはマドリードの北に広がるカスティーリャ・イ・レオン地方の伝統料理の一つ、カスティーリャスープ昔風(Sopa castellana a la antigua usanza )。日本ではもっぱらソパ・デ・アホ(スペイン風にんにくスープ)としてお馴染みのスープ。貧しい羊飼いたちが硬くなったパンを使って作っていたという。オリーブオイル、ニンニク、ハム、フランスパン、卵と塩で作る。
こちらは「祖父母の土鍋でロース肉」(Lomo en la olla de barro de nuestros abuelos)という。豚のロース肉をオリーブオイルたっぷりの土鍋でオーブン焼きしたもの。
こちらがセゴビアで最も有名な子豚の丸焼き一皿(Ración de Cochinillo Asado)。Cochinillo(コチニージョ)とは生まれて2ヶ月以内のミルクのみ飲んで育った子豚のことを指す。一皿にしても予想より小さめでちょっとがっかりだが、皮はパリッとして中は柔らかく美味しい。
こちらは雄牛のテールの煮込み(Rabo de toro estofado)。周りの野菜やキノコの飾りも嬉しい。
こちらは鴨胸肉の甘酸っぱいソースとりんごの砂糖漬け(Magret de pato con salsa agridulce y manzana confitada)。カスティーリャ地方は内陸部なので、伝統料理はやはり子豚の丸焼きだけでなく肉料理が多く楽しい。
食後のセゴビアで食料品店を見つけた。PRODUCTO NACIONALという全国各地の食料品を販売している店で、店内中央には10数種類のオリーブの実が販売されていた。壁際の棚にはアンダルシア、マドリードなど、各地の食料品が地方別に並べられている。
ワインやチーズやイワシ、ムール貝などの缶詰や瓶詰が揃えられていて興味深い。
さて、マドリードの最後の夕食は、プラド美術館近くの人気あるレストランThe Spanish Farm を選ぶ。こちらはサービスのチーズ。パンは有料。
こちらはマグロのたたき(Atún macerado cortado a cuchillo)。キャビア入りマヨネーズソースが添えられている。
こちらはスペイン北西部のガリシア州産のムール貝(Mejillones gallegos)。
こちらは鴨肉のコンフィ(Muslo de pato confitado)。カタルーニャ州ジローナ県産の鴨のもも肉にゴマがかけられ、煮たそら豆とカボチャのクリームソースが添えられている。
こちらは大西洋のタラのコンフィ(Lomo de bacalao)。麦粒を柔らかくしたものとポロネギのソース、タイムが添えられている。
こちらはイベリコ豚のホホ肉のコンフィ(Carrillada confitada)。クリーミーポテトの上に肉が乗せられ、赤ワインのソースがかけられている。どれも美味しく、スペイン料理を楽しめた。
セゴビアでの最後の昼食、マドリードでの最後の夕食を紹介してスペイン旅行記を終える。