半坪ビオトープの日記

西光院、懸造り


関東の清水寺とも呼ばれる西光院の本堂は、岩棚状の細長い敷地の奥の崖に懸け出して建てられた懸造りの建物である。

岩肌に脚柱を建て、舞台型を作った上に、桁行3間梁間3間寄棟造瓦棒鉄板葺の本体を組んでいる。建坪57.6㎡、総高22m、脚高11mとされる。

堂宇からの眺望はすばらしく、晴天の日は霞ヶ浦より鹿島灘や太平洋も望むことができるという。手前の八郷盆地の景観もゆったりと眺めることができる。

自然石の馬頭観音像を本尊とする本堂は、崖の表面に作り出された巨大な石仏の上半身を覆うように作られている。

現在の建物は、安政6年(1777)に焼失した後に、寛政3年(1791)に再建されたものであるが、堂宇の腐朽が甚だしかったため昭和48年に改修されている。

しかし、昭和の改修からも随分月日が経ち、塗装もかなり剥げているようである。