翌日は一日中思いもよらず雨が降る中をなんとか滑り終えて、夕方バスで札幌に出た。ジンギスカンの店を探したが、年末で有名店はどこも予約でいっぱいだった。ようやく探し当てたのは、ラムハウス・ケケレ(QUE QUE RE)という生ラム肉が自慢の店だった。
お通しは、鹿肉の薫製に自家製のヤーコンなどがのっている。
木の芽や海藻などを飼料に育った3ヶ月のアイスランド産の子羊を一頭買い(オーストラリア産もある)なので、いろいろな生肉が食べられる。タレは、白醤油と白ワインをベースにして、バジルやタイムなどのハーブやスパイスを使用したあっさり味で、ラム肉とよく合い飽きがこない。最初に食べた生ラム肉は、両面で20秒位焼くだけのレアで食べるのが一番美味しいといわれる。まったく臭みがなく、一度食べたら生ラム肉の虜になってしまうような素直な味である。
自家製を中心とした5種盛り合わせの野菜もおいしい。
店主自慢のラム肉の刺身は、柔らかい肉に特製のタレがかかっていて、舌がとろけるような絶妙な味だった。
ラムハンバーグは、あらかじめ焼いたミニハンバーグだが、ジューシーでとても美味しかった。
珍しいラムの胸腺肉は、表面がカリッとするまでかなり焼くが、中身はとてもクリーミーである。
スペアリブもしっかりと焼くと、香ばしくて満足できた。
数量限定のラム皮は、貴重な珍品ではあるが、取り立てて美味しいというわけではない。
ともかく、ジンギスカン料理店がしのぎを削る札幌ならではの、すばらしく美味しい店だった。