半坪ビオトープの日記

金乗院


安房鴨川駅の北西2kmほどの打墨に初代伊八の屋敷跡があり、その向かいの交差点近くに、真言宗金剛山金乗院がある。仁王門は道路に面しているので、駐車場に入りそこから眺めたのでこれは内側である。仁王門には初代伊八と四代伊八の彫刻が唯一同居しているというが、残念ながらよく確かめなかった。

駐車場からさらに一段高い境内に上がると、広々とした境内の先に大日堂(大日如来堂)が見える。

金乗院の大日堂は、平安時代初期に弘法大師ゆかりの大日如来像を安置するために建てられたといわれ、現在の大日堂は一千百年遠忌を記念して昭和7年(1932)に再建されたものである。

向拝の「火炎に龍」も初代伊八の作品であり、雨上がりの石畳に映った空の青を反射すると白龍が青龍になるという。

向拝の龍は裏側からも見ることができる。

向拝裏の大きな手挟みも、よくある「牡丹の籠彫」である。

大日堂内正面の欄間(1.02m×3.59m)には、初代伊八28歳のときの「酒仙の図」が彫られている。

酒仙は酒の好きな人、酒仙童子は酒造りの神様ともいう。7人の酒仙が舞えや歌えの宴を繰り広げている。大正時代に彫刻家の高村光雲が大日堂を訪れ、彫刻の秀雅さは、関東では稀であると評したという。

境内にはいろいろな石碑が建っていたが、詳細はよくわからない。