半坪ビオトープの日記

大山千枚田


鴨川市の山間部、房総半島のほぼ真中に、大山千枚田がある。
県内最高峰の愛宕山(408m)から北西2kmの標高90〜150mの斜面に、大小様々な水田が東西約600mの範囲に連なっている。

水田は、面積約3ヘクタールの急傾斜地に30段、100㎡にも満たない水田が375枚も連なっていて、平成11年に農林水産省の「日本の棚田百選」に認定され、文化庁の文化的景観の保存・活用事業の対象地域にもなっている。

日本で唯一雨水のみで耕作を行っている天水田である。この千枚田の起源は不明といわれるが、江戸時代を通じて石高に変化が少ないことから、江戸時代以前より耕作されていると考えられている。

現在、東京に最も近い棚田として「オーナー制度」を導入し、農業体験の機会を提供している。

平成22年9月に天皇皇后両陛下が千葉県での国体に臨席した際、大山千枚田を視察し詠んだ歌を御製碑にしている。
刈り終へし棚田に稲葉青く茂りあぜのなだりに彼岸花咲く

毎年秋に「棚田の夜祭り」として3000本もの松明が灯されて好評だったが、人が集まりすぎて、交通上の理由で昨年は中止になったという。