仏殿の後ろに国重文の法堂がある。法堂は大法を説く堂のことで、古代寺院の講堂に相当する。本来は説法するところで仏像はなかったが、後に広く儀式を行うようになって仏像も安置されるようになった。現在の法堂は文化11年(1814)建立で、関東で最大の法堂である。
法堂正面に掛かる「海東法窟」の扁額は、元は東外門に掛かっていた扁額である。
堂内には千手観音菩薩座像が安置されている。弘長3年(1263)北条時頼の病の平癒を願って造立され、元は大悲閣にあったとされる。その手前に釈迦苦行像のレプリカがあるが、平成17年の愛知万博のパキスタン館に陳列されたものを寄贈されたものである。
天井には雲龍図がある。建長寺創建750年記念事業として平成15年に、鎌倉在住の画家小泉淳作により描かれた。
仏殿の後ろに法堂、大庫裏と並び、その左手に唐門と、方丈がある。
唐門とは屋根が唐破風となっている門であり、ここでは方丈の正門となっている。