半坪ビオトープの日記


延宝4年(1676)建立の龍潭寺本堂の本尊は虚空蔵大菩薩(秘仏)で、前立は釈迦如来三尊仏である。左甚五郎作と伝わる龍の彫刻は見落としてしまった。本堂の廊下は鶯張りである。

本堂内の左端に宗良(むねなが)親王の位牌と十一面観音がある。龍潭寺南朝後醍醐天皇の皇子宗良親王菩提寺である。北朝軍に破れた親王は各地を転々とし隠れ住んだ後、晩年この井伊谷で余生を送ったそうだ。十一面観音は江戸初期に琵琶湖の湖底より引き上げられ井伊家の菩提寺に寄進されたものである。ほほえみ観音菩薩といって親しまれている。

本堂の西に望む朱塗りの楼閣が開山堂である。塔の上には井伊氏の家紋、彦根橘、彦根井筒(井桁)が見られるという。

元禄15年(1701)に八世徹叟和尚が建立し、開山の黙宗瑞淵和尚を祀っている。