半坪ビオトープの日記


白い5弁の小花を集めて20cmほどの穂状花序をのばしているのは、サクラソウオカトラノオ属のオカトラノオ(Lysimaia clethroides) という。リシマキアという属名は、マケドニアの王リュシマコス(B.C.300頃)の名にちなむといわれる。
和名のオカトラノオとは、花穂がトラの尾のようで丘に咲くという意味。日本を含む東アジアに分布し、野山や丘陵の日当たり良い草地に多い多年草
草丈は90cmほどになる。止まっている蝶は、中部地方以北でよく見かける、ギンボシヒョウモン。

ナデシコは日本全土で最も普通に見られる、カワラナデシコ(Dianthus superbus var. longicalycinus) 。万葉集大伴家持が日本初の種子栽培の記録を歌に詠んでいる。
わがやどに蒔きしなでしこいつしかも 花に咲きなむなそへつつ見む 大伴家持 巻八-1448

ノイバラに似るが花径3cmと大きめの花を咲かせているのは、バラ属のテリハノイバラ(照葉野茨、Rosea wichuraiana) 。本州以南、中国東部及び朝鮮半島に自生する。
地面を這い、花をまばらにつける特徴がある。葉に光沢があるため人気があり、19世紀末から欧米で育成されている。