半坪ビオトープの日記

ピラカンサス

5月はじめから花が咲いていたこのピラカンサスは、秋には7mmほどの赤く熟した実を枝にびっしりとつける。小鳥が好んで食べるので、その様子は誰でも見たことがあるに違いない。日本で栽培されているピラカンサスには3種類ある。明治中期に渡来した、西アジア原産のトキワサンザシは、ヨーロッパではFire Thorn(火の茨)といわれ、鮮紅色の球果を小鳥がよく好むので冬まで実が残らないことが多い。中国原産で明治時代に渡来した、タチバナモドキ(ホソバトキワサンザシ)は、果実が橙黄色で小鳥がそれほど好まないので、冬まで実が残り美しい。ヒマラヤ原産で昭和初期に渡来した、ヒマラヤトキワサンザシ(カザンデマリ)も、果実が橙赤色で小鳥が好む。葉はタチバナモドキが細く、トキワサンザシよりヒマラヤトキワサンザシのほうが長いが、区別は難しい。この写真の花はヒマラヤトキワサンザシであろう。