5月上旬に春の花を探しに赤城山周辺を訪れた。大沼の南の湿原、覚満淵を鳥居峠から見晴らす。
その後、赤城山の北麓を流れる片品川にかかる吹割の滝に立ち寄ったが、遊歩道の下手には豪快な鱒飛の滝がある。高さ15m、幅6m、遡上してきた鱒がこの滝を越えられなかったという。
吹割の滝は、900万年前に起こった火山の噴火による大規模な火砕流が冷固した溶結凝灰岩が侵食されてできたV字谷にかかり、三方から河川が流れ落ちる姿から東洋のナイアガラとも称される。高さ7m、幅30mで、国の天然記念物及び名勝に指定されている。だが、迫力からいうと鱒飛の滝の方が勝るように見える。
ミズバショウはここでも朝露に濡れて、純白の花弁に見える仏炎苞が清々しい。仏炎苞は葉の変形したものである。中の肉穂花序はまだ薄緑色であるが、雌蕊だけが開花している。雄蕊が開花すると肉穂花序はクリーム色になる。受粉後、花序は大きく成長し緑色の肉質果穂になる。葉は長さ80cm、幅30cmと大きくなる。