半坪ビオトープの日記

天狗岳へ


天狗岳の中腹、標高1870mに位置する唐沢鉱泉でゆっくり休んだ翌朝、薄曇りの中を天狗岳に向けて出発する。

歩き始めて間もなく唐沢に架かるしゃくなげ橋を渡り、右の尾根に取りかかる。

尾根に向って急な登山道がえんえんと続くので息が切れる。昨日の三ツ岳で大岩に苦労したのが祟り、疲れがかなり残っているようだ。

ようやく西尾根にたどり着いたが、予定より随分ペースが遅い。今までになく気分がすぐれない。いわゆるバテた状態である。天狗岳山頂まで行けそうもないが、行けるところまで頑張ることにする。

1時間ほど尾根を進むと、右手に展望が開けた。山々の間から南八ヶ岳の主峰、赤岳が顔をのぞかせている。

さらに右手には南アルプス連峰が見え、その右に中央アルプスが見える。雲も湧いてきた。

中央アルプスの右手には御嶽山が見え、その遥か右には乗鞍岳が見えた。

尾根の正面には、天狗岳の主峰、西天狗(2646m)が姿を現した。その右に見えるのは、根石岳(2603m)と箕冠山(2590m)であろう。

まもなく第一展望台(2416m)の標識が見えた。この尾根をあと1時間ほど登り詰めれば、目の前に見える天狗岳の主峰、西天狗(2646m)に至るのだが、昨日の疲れで体力の限界を感じているので、天狗岳が見えたことで満足してここらで引き返すことにする。

北の方向に目を転じると、昨日登った北横岳と、その左に円錐状の蓼科山が眺められた。

西の方向を眺めると、北アルプスの山並みが続いている。左に見えるのが穂高連峰で、中央右寄りが立山連峰、一番右が白馬連峰と思われる。雲も続々と湧いてきたので、早めに下山しよう。